室山先生、私は韓国のソウルに住んでいる大学生です。
「あさりちゃん」は私にとってとても大切な作品です。
私は父の仕事の都合で小学生の頃、日本に住んでいました。
最初の頃は日本語が一言も話せなかったのでとても大変でした。
言葉も大変だったのですが、文化の違いでとても苦労しました。
そんな時、学級文庫で「あさりちゃん」を見たのです。
「あさりちゃん」ではサンゴママが娘たちに日本の文化やしきたりをよく教えてくれます。
正月の食べ物とか、もちつきとか、美化語とか。
それを読みながら自然と日本文化を身につけることができました。
「あさりちゃん」は日本文化の教科書でもありましたが、
私に夢をくれた大切な作品でもあります。
「あさりちゃん」を読みながら私は漫画家を夢見ていました。
先生たちは覚えていらっしゃないと思いますが、
私は野球をしているあさりちゃんのイラストを描いて
学年誌に載せてもらったこともあります。
その時、自分がつくったものでだれかに認められることが
こんなに素敵なことなんだなと初めて知りました。
今の私は大学で脚本を勉強しています。
まんがではありませんが、
「あさりちゃん」のように人を元気つけるギャグものを主に書いています。
「あさりちゃん」は私の人生に一番影響を与えてくれた大切な作品です。
私の部屋には「あさりちゃん」が40冊ほどあります。
いつも繰り返して読んでいます。
ギャグの作品を書いているとき、夢をあきらめたいと思った時もありました。
そんな時、韓国の書店で偶然、「あさりちゃん」の増刊雑誌を見かけました。
室山先生は100巻で完結してもまだお書きになられることに感動しました。
私もまだ頑張りたいと思いました。
これからもあさりちゃんは私にとっていちばんの友達であり続けると思います。
室山先生、私の人生に「あさりちゃん」という素敵なプレゼントをしてくださってありがとうございます。
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