「幼稚園受験」ガイド!倍率、試験問題、面接に書類の写真に日程まで

早いうちから子どもに優れた学習環境を与えたい、厳しい競争にさらされる前から、子どもをエスカレーターに乗せてあげたい、そう考える親御さんは少なくないと思います。そこで今回は幼稚園受験について、まとめてみました。

幼稚園受験の倍率は? 幼稚園受験の基本

幼稚園の入園といえど、都市部を中心に幼稚園の「お受験」を検討している世帯が多く存在し、一部の「名門」と呼ばれる幼稚園に入園するために、塾や教室で対策をして受験に挑む家庭も少なくありません。

名門大学付属の幼稚園の倍率は?

「お受験」が必要な幼稚園といってもさまざまで、人気私立大学の付属で入園すれば大学までの進学が容易になる幼稚園から、国立大学の付属幼稚園、名門小学校の「お受験」の準備で評価が高い受験幼稚園、さらには大学付属ではないものの、小学校、中学校、高校といった付属校を持ち、高い評価を得ている幼稚園までいろいろです。

少し古い調査になりますが、ベネッセ教育総合研究所の「第2回 幼児教育・保育についての基本調査 報告書 [2012年]」を見ると、全国的に私立幼稚園は定員に対して在籍する子どもの数が不足している現状があると分かります。しかし、都市部を中心とした名門の幼稚園に関しては、定員不足どころか受験による競争を勝ち抜かなければ入れない状態が発生しています。

例えば東京のお茶の水女子大学附属幼稚園が公表している「平成29年度入園検定応募者数と入園候補者数」を見ると、入園候補者数60人に対して、応募者数が944人となっています。その年は15倍ほどの競争率に達していたと分かります。

同じく東京都内で言えば、成城幼稚園、青山学院幼稚園、学習院幼稚園など際立った人気校の場合、どこも似たような倍率になっています。慶應義塾幼稚舎の場合、過去3年間の受験者数が2016年度(2015年11月受験)は1,502人、2017年度(2016年11月受験)は1,495人、2018年度(2017年11月受験)は1,577人となっていると分かります。だいたい毎年1,500人くらいが受験しており、2019年度の募集は144人となっていますから、こちらも倍率は10倍近くになると予測されます。

幼稚園受験ではどんな問題が出るの?

「お受験」が必要ない、通常の幼稚園では、4月入園を前提として考えると、前年の秋ごろに入園願書の配布があり、保護者の側は願書を提出して書類選考、面接を受けます。

しかし上述したような人気校になると、書類選考、面接に加えて考査と呼ばれるテストが実施されます。考査において何をするか、どのような点を評価するかは園によってもちろん異なりますが、子ども同士、子どもと幼稚園教諭、あるいは子どもと保護者との遊びを通じて、

  • 運動能力(身体能力)
  • 知力
  • 表現力
  • コミュニケーション能力(社会性)
  • しつけ(家庭環境)

などが一般的にチェックされます。問題内容は公表されていない場合が多く、例えば成城幼稚園の場合は、

<親子一緒にテスト室に入っていただきますが、僅かな時間、お子さんだけのテストも前年度入試では行いました>(成城幼稚園の公式ホームページより引用)

とだけ公表されています。しかし、受験体験者の情報は世の中に出回っていて、例えば成城幼稚園の場合は、子どもだけで行う運動メインのテストや、理解力や協調性を試すテストといった試験が課されるといった情報が出ています。

青山学院幼稚園に関しては、三輪車の遊びや赤ちゃんごっこ、親子でリトミックのような遊びを通じて試験が行われたという受験者の声も出回っています。いずれにせよ運動能力、知力、表現力、コミュニケーション能力、そしてしつけという柱は間違っていないと言えそうですね。

幼稚園受験の問題集ってある?

人気幼稚園の受験対策として、問題集や参考書なども販売されています。例えばAmazonの売れ筋ランキングを見ると、

  • 慶應義塾幼稚舎過去・対策問題集 2019年度版 (小学校別問題集)(日本学習図書)
  • 慶應義塾幼稚舎入試問題集 2019 (有名小学校合格シリーズ)(伸芽会教育研究所)
  • 東洋英和幼稚園受験合格セット+補助教材セット(ディスカバリー出版)
  • 有名幼稚園入園問題集ステップアップ レベル1―各問題に付録学習問題付き 大型本(日教販)
  • しんが会2歳児・3歳児オリジナル問題集 その1 ピクニックへ行こう (有名幼稚園合格シリーズ) 大型本(伸芽会)

などが上位にランクインしていると分かります。大まかに言って、幼稚園入試を総合的に取り上げている書籍と、特定の幼稚園に特化した問題集が売れ筋だと分かります。

幼稚園受験での面接の様子は?

通常の「受験校」ではない公立、あるいは私立の幼稚園でも面接は入園に先立って行われますが、「受験校」の私立幼稚園においては、より選抜を目的とした面接が行われます。

幼稚園受験の面接内容は?

まず、面接のスタイルは、

  • 親だけの面接
  • 親と子こどもで一緒にそろって面接
  • 親と子ども、別々で面接

など、幼稚園によって異なります。

面接で親が聞かれる内容は一般的に、願書についての突っ込んだ質問、志望動機、家庭の教育環境や教育方針、しつけについての親の考え方、両親の仕事、普段の生活、兄弟姉妹との関係について、中には保護者会の出席の可否に関する質問、幼児教室での様子などが聞かれる場合もあります。子ども本人が聞かれる内容は、名前、年齢、好きな食べ物や遊びなど基本的な項目になります。

幼稚園受験の面接での入室方法と大まかな流れは?

幼稚園受験の面接における入室方法は、通常の就職面接などのマナーと大差はありません。

  • ドアをノックする
  • 面接官の「どうぞ」という言葉を待ってドアを開け、父親、子ども、母親の順番で入室する
  • ドアを閉めたら、全員で一礼をして、荷物置き場がある場合は荷物を預ける
  • 面接官の前に歩み出る
  • 「座ってください」と言われたら「失礼します」と断って座る

などが一般的です。

幼稚園受験の面接での親子の服装は?

幼稚園受験の面接で求められる親子の服装に関しては、通常の「お受験」が不要な園よりも少しフォーマルな服装を心掛けた方がいいとされています。

両親のスーツはもちろん、子どもはジャケットを着用し、スニーカーなどではなく革靴を履かせます。有名大学の付属幼稚園の受験を経験した人の体験談によれば、受験した保護者全員が黒色のスーツを着用していたと語っています。色も落ち着いた、控えめな雰囲気を選んだ方が良さそうですね。

ただ、中には「黒と紺以外のスーツ」を求める幼稚園もあります。上述のように受験者全員が同じ色の服を着ていると、面接官の方が受験者の違いや個性を感じにくくなってしまうからですね。

いずれにせよ、服装に関して何か指定があるかどうか、必ずチェックしたいです。

幼稚園受験で書類に張り付ける写真はどうする?

考査、面接に加えて、書類選考も人気の幼稚園の受験においては重要です。書類に張り付ける写真も審査する側の印象に影響力を持ちますから、しっかりと対策を行いたいです。

幼稚園受験用の写真は都内なら「伊勢丹写真館」がいい?

幼稚園の受験においては、家族の集合写真の提出を求められます。両親のどちらかが写真家など、特別な事情を持つ家庭では別ですが、基本的には写真館や写真スタジオで撮影した写真の提出がマナーとなります。

特に受験用写真の撮影に慣れている写真館は、どのような写真が好まれるのか傾向を熟知しています。

東京であれば例えば新宿の伊勢丹パークシティ3・3階に本店を構える伊勢丹写真館などは、幼稚園用写真の撮影で定評があります。都内、あるいは一都三県在住の方は、伊勢丹写真館の松戸店、浦和店、相模原店もありますから、こうした写真館に相談してもいいかもしれません。

大阪や神戸、京都で幼稚園受験用の写真を撮影する写真館はどこがいい?

大阪や神戸、京都など関西だとどこが評判なのでしょうか。上述した伊勢丹関連で言えば、ジェイアール京都伊勢丹写真室も人気です。同じ京都で言えば、京都ホテルオークラの5階にあるアサヌマ写真スタジオ、大阪で言えばリーガロイヤルホテル大阪の石田写真館なども定評です。上述の写真館を並べてみると、一流ホテルや百貨店に入っている写真館が人気のようですね。

幼稚園受験で必要な写真撮影時の服装は?

幼稚園受験で必要な写真撮影については、写真館の指示に従うのが賢明です。幼稚園の面接時と同じく、両親はダーク系のスーツ、子どもはジャケット着用のフォーマルなスタイルが基本になります。面接の予行練習としてフォーマルな洋服を子どもに着慣れさせるいい機会にもなりますので、面接で着る予定の服装で撮影に出かけたいです。

上述の伊勢丹写真館などの公式ホームページ上にも、撮影時の注意点がまとまっていますが、

  • スーツはダークスーツ
  • メイクは普段通り
  • 髪型はおでこと耳を出し、母親の髪色は暗くする

など、一般的な証明写真の撮影時に心掛けたいポイントと大差はありません。プロの意見をしっかりと聞きつつ、最高のコンディションで撮影を迎えたいです。

東京はいつぐらい? 幼稚園受験の日程

幼稚園の受験では、書類選考、考査、面接などが行われると述べました。では幼稚園受験の日程はいつごろになるのでしょうか?

東京都だけでなく全国的に幼稚園の受験日程は秋ごろ

東京都内外、私立・公立、「お受験」の有無に関係なく、全国的に幼稚園の受験までの大まかな流れは、

  • 入園説明会
  • 募集要項、または願書の配布、および受付
  • 考査、および面接
  • 合格発表
  • 入園手続き

といった感じになります。時期としては、願書配布、選考、合格発表が10月、11月に集中して行われ、翌年の4月入園という流れが基本になります(「お受験」園でない場合、満3歳に達した段階で、4月の入園式前にプレ保育を受けられる場合もあり)。

「受験校」と言われる人気の幼稚園も同じで、例えば慶應義塾幼稚舎の場合、

「2019年度1年生入学試験募集要項」は、2018年9月3日(月)から9月28日(金)まで幼稚舎事務室にて 1,000 円で頒布します(慶応義塾幼稚舎のホームページより引用)

とあります。その後、出願が10月1日と2日、入試が11月上旬というスケジュールですね。夏の終わりから動きがあり、秋ごろに選考が行なわれて、合格発表へと移り、翌年の4月入園という流れが一般的になります。

幼稚園受験のための塾やお教室は必要?

小学校の「お受験」においては塾と教室に通い、対策を行う必要があると一般的に認識されているように、難関校の幼稚園の受験の場合も、塾や教室に通っている保護者が一般的です。もちろん、幼稚園の側は受験の準備に関して、

<特別な準備は必要ありません。志願者のありのままの様子を知りたいと考えています>(慶応義塾幼稚舎のホームページより引用)

<保護者の皆様も、年齢・月齢を過度に超えた能力をお子様に求めたり、受験のためだけの生活技術訓練を課したり、他を犠牲にしたり、逆に不憫だと甘やかしたり、は百害あって一利なし、本末転倒です>(成城幼稚園のホームページより引用)

などと発表しており、その手の塾や教室に通わずに合格を見事に勝ち取っている家庭と子どもも数多く存在しています。その意味で、本当に必要かどうかといった冷静な議論が必要かと思われますが、一方で塾や教室での対策で合格できたと感じる保護者、家庭も確かに存在します。

特に面接においては、園の方針の事前理解が求められます。志望動機にも直結する部分ですので、名前だけで幼稚園を選ばずにしっかりと調べ、願書作成や面接に生かす必要があります。そういった準備段階において、塾や教室を利用し、1年などの時間をかけてじっくりと対策をする家庭も目立つようです。

幼稚園受験の塾や教室はいつから始める?

幼稚園受験の対策を行ってくれる塾や教室は、受験の行われる10月、11月の一年前からスタートするケースが一般的です。最初は週1回程度のペースで塾・教室に通い、年が明けた4月から授業の頻度が増え、時期が近付くにつれて週に2~3回のペースになっていきます。

東京や大阪はどこ?幼稚園受験で人気の塾と教室は?

幼稚園受験用の塾や教室は幾つも存在しています。子どもとの相性を見極めるために、体験レッスンだけでは済まさずに、最初は複数の塾に通わせるといった保護者も見受けられます。ただ、特定の幼稚園の入試に強みを持つ塾や教室も存在していて、人気の塾や教室と言っても、受験する側も千差万別ですから一概に言えない難しさがあります。

例えばオリコンによって「幼児教室 知育の顧客満足度」調査が行われており、その上位の教室は以下のようになっています。

  1. ミキハウス キッズパル
  2. チャイルド・アイズ
  3. ほっぺんくらぶ
  4. こどもクラブ
  5. EQWELチャイルドアカデミー(旧・七田チャイルドアカデミー)

この中で、幼稚園の受験をサポートしている教室と言えば、2位のチャイルド・アイズ、4位のこどもクラブになります。子ども教室には、受験を目的としない教室も多数存在し、大手から個人の塾・教室に至るまで、さまざまな形態の幼児教室があります。子どもと保護者に最適な教室を、必要に応じて探してあげたいです。

幼稚園受験を勝ち抜いた先輩ママの人気ブログは?

幼稚園受験の内容、日程、塾や教室についての情報を知ったところで、幼稚園受験をするママの苦労までは分かりません。やはり難関校の幼稚園受験を勝ち抜いた先輩ママの実体験をブログなどで事前にチェックしてみたいと考えるはず。幼稚園受験に関する人気ブログと言えば、何になるのでしょうか。

一通りチェックしたい!幼稚園受験の合格体験ブログ

幾つかのブログランキングをチェックすると、幼稚園の受験について書かれたブログが上位にランクインしていると分かります。

  • 「超早生まれ長女の幼稚園受験」
  • 「東京有名私立小学校&幼稚園のお受験ブログ」  

どちらも、これから受験を考えている人が気になる内容について、リアルな意見が書き込まれています。

また、幼稚園受験に関するさまざまな意見交換の場として、

  • インターエデュ 

という掲示板サイトの付属園・お受験園のスレッドに、幼稚園受験を志す、あるいは幼稚園受験を体験した保護者からのリアルな書き込みが多く見られます。この手の情報も、1つの意見として参考にしてみるといいかもしれませんね。

 

以上、幼稚園受験について情報をまとめました。難関校と言われる幼稚園の受験に挑むとなると、子育てにおいて日ごろから親として高い意識が求められます。関連書籍、先輩ママのブログなどをチェックしながら、どのような幼稚園が世の中に存在し、どのような家庭、保護者、子どもがその幼稚園に選ばれるのか、一通り調べてみたいですね。

(文・坂本正敬)

 

【参考】

幼児教室 知育 ランキングTOP – ORICON

第2回 幼児教育・保育についての基本調査 報告書 [2012年] – ベネッセ教育総合研究所

平成29年度入園検定応募者数と入園候補者数 – お茶の水女子大学附属幼稚園

 

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