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パパママのお悩みに答えます!「絵本は、どう読み聞かせたらいい?」

Q:絵本は、どう読み聞かせたらいい?

子どもには絵本の読み聞かせが大切、といわれますが、何がいいのですか。いつ、どんな本を、どんなふうに読むのが望ましいのでしょう。

 

●家では「読んであげる」

「読み聞かせ」というと、図書館などで、大人が、5~10人くらいの子ども達に、絵本を見せながら読んで聞かせている光景が浮かびます。「読み聞かせ」は、子どもが絵本に興味を持ったり、図書館から絵本を借りたりするきっかけとして、非常に役に立つでしょう。

でも家庭で、お母さんが向き合うのは1~2人のわが子です。「読み聞かせ」とかしこまったり、頑張る必要はありません。「ママ、読んで」と言うから読んであげる、お母さんが「絵本、読んであげるから持っておいで」と言う。それでいいんです。

お母さんは、子どもを膝に抱っこしたり、窮屈なら横に並んで、親子で一緒に絵本を見るようにするでしょう。上の子が、お母さんの肩越しにのぞくことも。文字通り、スキンシップですね。このような、親が絵本を読むためだけにつくった時間から、子どもがもらっているのは、「あなたが好きだよ」という親の気持ちであり、「ママは自分に関心を向けてくれている」といううれしさです。

親は親で、「よくこんな隅っこに○○があるのに気がつくね」とか、「何でこのキャラが2番目に好きなんだろう」とか、子どもを面白く思うでしょう。

絵本は、親子のコミュニケーションづくりに、実にいいアイテムなんです。

●自由に楽しく読めばいい

基本的に、子どもが「読んで」という絵本を読んであげればいいでしょう。もしその本をお母さんが好きじゃなかったら、「子どもはどこが面白いのかな」と興味を持ってみて。すると読み方も熱心になると思います。あるいは「次はママが好きな本ね」と順番こに読んでも。

私は、絵本の後ろから読んだりしました。子どもが「へーんなの」と戸惑う姿がかわいく、「違うでしょ。こっちから」と言ったら「そうだったかなあ」ととぼけたり。そういうユーモアがある関わり方をするのも、楽しい!

めばえの年齢は文字に興味を示すので、文字をていねいに読むのもいいことです。例えば図鑑を広げ、「体長57センチ、って書いてある。結構大きいね」とか「寒い場所に住んでいる、だって」とか。子どもは、そこには自分は読めないけれど魅力あることが書いてある、本の向こうには知らない世界がある、と知ります。子どもにとって(大人にも!)、新しい世界が広がるのも絵本のよさの一つです。

また子どもは、何度も同じ本を読んでと言います。「知ってるぅ、ほらね」と確認するのがうれしいのです。それができるのも、絵本のよさでしょう。

 

●親の都合優先でOK

「読んで」と言われた時に忙しくて応じられない場合、「あとで」が約束できるなら、「ご飯の後片付けがすんでからね」などと約束すればいいし、本当にダメな時は、本気で「今はダメなの」と言えば、子どもはわかります。私はよく「あー、読めたらいいのにね、こんなに忙しいと読めないね、残念残念」と、自分の気持ちを表明していました。

普通の絵本には興味を示さなくても、車のカタログなら熱心に見る子がいます。図鑑もカタログもチラシだって、絵や写真と文が組み合わさったものは何でも「絵本」と考えれば、読んであげるものの幅がぐんと広がりますよ。

 

《ママ・パパへひと言》

絵本はふだん図書館を利用して、そのなかで子どもが大好きだからこれを買ってあげよう、というのでいいと思います。ただ絵本では、実際の大きさも感触もにおいもわかりません。現実にいろいろ見たり体験しているから、絵本が理解できるのであって、絵本を読んであげているから大丈夫ということはない。特にめばえ年齢の子は、日常での体験が何より大切だということを忘れないでください。

 

 

子育て担当

平山許江 先生 ひらやま もとえ

保育楽者
東京学芸大大学院への入学などをはさみ、幼稚園に20年勤務。大学教授を歴任し、現在、青木教育研究所所員。日々、保育の楽しさを探究中。著書に『子育てはどたばたがよろしい』(世界文化社)

イラスト/松木祐子

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