幼稚園ママ友に関するお悩みに人気保育士が答えます。いない、できない、正しい付き合い方は?

お迎え時間の早い幼稚園ママにとって、ママ同士の関係性は頭を悩ませる問題です。読者から寄せられたお悩みにも、ママ友とのお付き合いをどう円満に断るか、というものがありました。どんなふうに考え、どう対応すればいいか、東京家政大学ナースリールームの井桁容子先生にお話を伺いました。

Q:ママ友から、頻繁に食事や遊びの誘いが。断りにくいので付き合っていますが、これが続くのかと思うと気が重いです…。

ほどよい距離を保ち無理のないお付き合いを

年の近い子どもをもつ「ママ友」は子育て中の強い味方です。でもママ友は、たまたま「園が一緒」「家が近い」などの理由でつながる相手。本当の意味での友人になれることはまれです。ママ友のお付き合いは、子ども同士のかかわりの上に成り立つもの。ほどよい距離を保ち、お互いに無理をしない付き合い方を心がけましょう。

ママ友がいない、できない…。でも気にしなくて大丈夫!

本来ママ友とは、子供たちが主体の関係

ママ友がほしい、と思うのはなぜでしょう? 多くの人に共通する理由が、ふたつあるように思います。ひとつめが、特定のグループなどに所属して仲間意識を共有したい、という「帰属意識」。ふたつめが、同じ年頃の子どもをもつ親と情報交換をすることで育児の不安を軽くしたい、という思いです。 本来のママ友付き合いとは、子ども同士がよく一緒に遊ぶから、付き添っている親同士も親しくなる、というものです。でも最近では、子ども同士のつながりより親同士のお付き合いが重視されてしまうこともあるようです。その結果、ママ友付き合いがストレスになったり、反対に、ママ友ができないことに悩んだりする親も増えています。

無理を重ねるのは禁物!ママの心が穏やかでいられる関係を

子どもがのびのびと育つためには、親の心が穏やかで安定していることが大切です。ママ友に必要以上に振り回されないよう、日頃から「自分にとって気持ちのよい」距離感やかかわり方を意識しましょう。 ママ友付き合いの基本は、無理をしないことです。何かに誘われても、気が進まなければ「ちょっと用事があるから、ごめんね」と、さらりと断って構わないのではないでしょうか。断りにくいから、相手が気を悪くするかもしれないから、などと無理を重ねるのは良くありません。長い目で見ると、きちんと自分のペースで行動できる人のほうが周囲から信頼されるようになるものです。

ママ友の作り方は? 秘訣はそれぞれの良さを生かし合う関係

ママ友よりも、気の合う友達との時間を大事に

多くの場合、ママ友とのお付き合いは一時的なものです。子どもの成長や生活環境の変化などに伴って、大人も子どもも人付き合いの範囲がかわっていくからです。だから、「だれとでもうまく付き合わなければ」「ママ友をたくさんつくらなければ」などと頑張り過ぎなくても大丈夫。親同士・子ども同士がその場で気分良く過ごせる付き合い方ができれば十分です。ママ友の世界に疲れたときは、学生時代の友人に会う、趣味を楽しむなどの気分転換を。自分を認めてもらえる場で自分らしく過ごす時間をもつことは、ストレス解消になり、「ママ友付き合いが生活の中心ではない!」と気持ちを切り替えるのにも役立つはずです。

「面」ではなく、「点」の付き合い方を目指して

ママ友には、いろいろな人がいます。特定の人と濃密に付き合おうとすると、疲れてしまうことも多いもの。それより、それぞれの長所や得意なことに注目し、多くの人と「お互いを生かし合う」かかわり方をしていくことがおすすめです。なんでも一緒にするような「面のお付き合い」ではなく、「お菓子づくりはAさん」「買い物情報はBさん」のように、目的に合わせてお互いの「良いところどり」をする「点のお付き合い」を心がけると、無理なく成長し合える関係づくりができるでしょう。

 

子育て担当

井桁容子先生
東京家政大学ナースリールーム
主任保育士 東京家政大学短期大学部保育科を卒業後、東京家政大学ナースリールームに勤務。東京家政大学・同短期大学部非常勤講師。著書に「保育でつむぐ 子どもと親のいい関係」(小学館)など。

イラスト/小泉直子 構成/野口久美子 再構成/HugKum編集部
出典:『めばえ』2018年3月号

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