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0歳の赤ちゃんにおすすめの絵本や読み聞かせの効果とは?読み方のコツを読書アドバイザーが伝授!

赤ちゃんに絵本を読み聞かせる効果って?

大人と絵本と過ごす楽しさと心地よさを感じてもらうことが大切

日に日に成長する0歳の時期の子どもにとって、絵本は会話や遊びの延長線上にあるものです。内容を読み解いたり、読み通すことは大切なことではありません。大人と絵本と一緒に過ごす時間に心地よさを感じ、絵本を「楽しいもの」と思えたら、それで十分なのです。

赤ちゃんにとって絵本はおもちゃのような存在。なめることがあってもOK

「めくる」「さわる」をたっぷりと! それが、 絵本を好きになる一歩です

赤ちゃん絵本は、指先の発達が十分ではない子どもにも扱いやすいよう、厚くて丈夫なボール紙が使われ、角は丸くカットされています。なかには、なめたり、かじったりしても安全な食材による 紙と染料を用いているものもあります。この時期の子どもにとって絵本は、「本」というよりも「おもちゃ」のような存在なのです。
めくることが楽しい、パタパタするのがおもしろい。この「楽しい気持ち」が絵本への入り口です。同じページばかりを見たがるのも、珍しいことではありません。「お気に入り」のページを見つけたとしたら、それはとても素敵なこと。
「○○ちゃんはこれが好きなのね」と声をかけ、満足するまで見せてあげてください。

赤ちゃん絵本のおすすめの選び方

ポイント1:単純な輪郭とはっきりした色づかいで描かれた絵本を

0歳児は、聴力に比べて視力の発達が遅いため、「絵」の見やすさが重要です。白地に単純な輪郭とはっきりとした色合いで描かれている絵本を選びましょう。
そして、描かれた人物や動物の顔が正面を向いていることもポイント。絵本の中と子どもとが向き合って対話ができるような構成が望ましいのです。赤ちゃん絵本のロングセラー『いない いない ばあ』(松谷みよ子/作)も登場人物(動物)と子どもとが向き合って遊べる構成になっています。

『いないいないばあ』

松谷みよ子/作 瀬川康男/絵 童心社

赤ちゃんはいきなり絵本で遊ぶことはできません。まずたっぷり「いないいないばあ」と遊び、その延長で読み聞かせましょう。「いない いない ばあ」と、絵と子どもが向き合えるよう、絵本の位置や高さに気をつけます。大げさにせず、抑揚や表情は自然な流れに任せましょう。

ポイント2:リズムのある言葉が出てくる絵本を

文章は言葉にリズムがあり、子どもにとって身近なことがらを書いているものがおすすめです。「わんわん」「とんとん」などの擬声語がくり返しでてくる絵本も0歳児は大好き。みんなで一緒に声を出して、絵本の世界を楽しみましょう。

ポイント3:見たことがある、 食べたことがある。子どもの体験に合わせた絵本選びを

見たことのある動物、食べたことのある食べもの、したことのある遊びに、子どもは反応します。逆に、どれほどおいしそうに描かれたフルーツの絵を見ても、食べた経験がなければ、反応することはできません。子どもの月齢と体験を考慮して、絵本のテーマを見極めましょう。
先ほど紹介した『いない いない ばあ』(松谷みよ子/作)の絵本に赤ちゃんが反応するのは、いないないばあ遊びの楽しかった経験があるからです。もしも反応が薄いようなら、その「楽しさ」を体験していないのかも。読み聞かせをする前に、遊びから始めてみてはいかがでしょう。

赤ちゃんへの絵本の読み聞かせ方のコツは?

読み聞かせのコツ1:読み手の顔が気にならないよう、おひざの上より、 並んで一緒に

1対1で読み聞かせをしているときの0歳児の視線は、7割が読み手の顔に、残りの3割が絵本に向くともいわれています。ですから、ひざの上に子どもを座らせて絵本を読んでいても、いつの間にか子どもがふり返って読み手の顔ばかり見ていたりします。
近ごろ、望ましいとされているのは、ひざの上より子どもと読み手と絵本が三角形になる位置関係です。ひとりで座れない子どもは、やや横に抱っこをしてあげましょう。子どもは読み手の穏やかな表情と絵本、その両方を見て、心地よさを感じます。
いずれにしても、大切なのは子どもが安心して絵本を楽しめること。ひざの上に乗りたがるようならもちろんそれでもかまいません。

読み聞かせのコツ2:1冊をゆっくりと丁寧に。心地よさが伝わる表情で読もう

読み方、めくり方は、ゆっくりと丁寧に。1冊をたっぷりと満足してもらえるように、十分に間をとって読むようにします。
さらに気をつけたいのが表情です。生後6か月を過ぎた子どもは、大人の「快」「不快」の表情を読むといわれています。大人がどう感じているかを見て、対象物が好ましいかどうかを判断するそうです。
大人がリラックスした表情で絵本を読んでいると、子どもも「絵本というものはよいものだ」と感じます。子どもとアイコンタクトをとりながら、できるだけにこやかに読むように心がけましょう。

読み聞かせのコツ3:目で 「見せる」 工夫が大事。手袋人形やパペットも上手に活用

0歳児への読み聞かせには、手袋人形やパペットなどが、頼もしいパートナーに。たとえばクマの人形を使って「クマさんもお話を聞ける?」と問いかけ、読み聞かせの導入にしてもいいでしょう。そして「クマさんと一緒に聞きましょう」と、お話を始めます。ここで気をつけたいのが、役目を果たし終えた人形の扱い。せっかく子どもたちの「お友だち」に見立てたのですから、“モノ”扱いは厳禁です。近くに人形の居場所をつくるなどして、それらしく丁寧に扱いましょう。細やかな配慮を忘れずに!

 

読み聞かせのコツ4:同じように始まって同じように終わる「絵本の時間」 の“かたち”を決めて

毎回、お話の前にクマの人形が出てくると、そのうち子どもたちは、クマを見ると「お話が始まるな」とわかるようになります。このように、お話の始まりと終わりの“かたち”を決めておくと、子どもたちに絵本の習慣がつきやすく、また、安定して絵本を楽しむことができるようになります。
ご家庭では、ベッドに入る前に一緒に座って、など、時間やタイミングを決めてあげるといいですね。

赤ちゃんに絵本を読み聞かせする環境で、注意することって?

子どもの安全面が最優先です。

0歳の子どもたちへの読み聞かせは「安全」であることが第一条件。読んでいる最中に子どもが動いてしまうことも想定し、サポート役がいると安心。どんなに子どもの人数が少ないときでも、補助してくれる人がいると心強いものです。ご家庭では、パパやおじいちゃん、おばあちゃんも一緒に座って聞いてもらうだけでも、子どもたちは安心します。

 

0歳の赤ちゃんにおすすめ絵本3選

以下、0歳児の成長にふさわしい3冊をセレクトしてみました。上に述べたおすすめポイントがつまった、楽しくてかわいい絵本たちです。お子さんのお気に入りの1冊になる子と間違いナシです。

『ととけっこう よがあけた』


こばやし えみこ/案 ましま せつこ/絵 
こぐま社

タイトルと同名のわらべうたの絵本。巻末に楽譜がありますが、そのとおりでなくてもかまいません。歌いながらページをめくってください。歌えなくても大丈夫。わらべうた絵本は、読むだけでもその楽しさが伝わるよう工夫されています。明るくリズミカルに読んでください。

 

『パタパタあそぼう いない いない ばあ!』


ジュリアーノ・フェリー/作 小学館

集団より、1対1が適した単純なしかけの絵本です。ひとり座りができない子はひざに乗せ、一緒に絵本と向き合いましょう。表紙以外に言葉はありません。話しかけながら、ゆっくりしかけをめくってください。お気に入りのページは、くり返し何回でも遊ぶとよいでしょう。

 

『ころ ころ ころ』

 


元永定正/作 福音館書店

色と音(言葉)の絵本です。月齢や状態(機嫌がよい、眠いなど)によって、さまざまな読み方が可能です。ルールはありません。子どもの表情を見ながら、語りかけるような素直な気持ちで、リズミカルに読んでみたり、ゆったり読んでみたり、いろいろ工夫してみましょう。

 

 

 

出典:『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』/児玉ひろ美
※本記事は、保育者向け専門誌の記事を、パパやママ向けに再構成したものです。
再構成/HugKum編集部、イラスト/小泉直子

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