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冬休みは、学力を伸ばすのに最適の休暇です。【隂山英男の家で伸ばす! 子どもの学力】

 

「百ます計算」などの「隂山メソッド」が多くの学校・家庭で成果をあげている隂山英男先生が、子どもの学力を家で伸ばす方法について教えてくださるコーナーです。

今回のテーマは、小学校に入学してすぐの時期における家庭学習についてです。

 

あとしばらくで冬休みに入りますね。学校の長期休暇は春・夏・冬とありますが、そのなかでも冬休みは、実は子どもの学力を伸ばすチャンスなのです。

なぜ冬休みに、子どもの学力が伸びるのか。理由の1つは、普段は忙しい多くの親も年末年始で休みなので、子どもの学習を見てやれることです。

誤解しないでいただきたいのですが、親が付きっきりで長時間勉強するのがよいのではありません。むしろその反対で、学習は短時間で集中してやってこそ、学力が身に付くのです。これはこの連載でもかねてよりお伝えしてきたポイントですね。約2週間と限られた期間で、クリスマス、大みそか、お正月とイベントも多い冬休み。だからこそ、計画を立てて家庭学習を短時間ですませるクセを身に付ける機会にしてしまいましょう。

では、具体的に、1年生の冬休みにはどのような学習をするのが効果的なのか。

算数は、なんといっても「くり上がり・くり下がり」の反復学習です。1年生で習う「くり上がり」と「くり下がり」は、それぞれ36問ずつしかありません。教科書に全部書いてあるので、まずそれを紙に書き写してしまいましょう。あとは、コピーをとって毎日同じ問題を学習させるだけ。このとき大切なのはタイムを計ってさせることです。毎日同じ問題をやるのですから、必ずだんだんタイムが縮み、成果が出ます。それが子どもの達成感につながって、勉強が楽しくなるのです。

国語は「漢字」。1年生で習う漢字は全部で80字あります。本当は80字まとめて反復学習をさせるのがよいのですが、いきなり80字は、1年生ではまだ多すぎると感じてしまう子もいるでしょう。「こんなにたくさんやるの?」と取り組む前から嫌になってしまってはいけません。その点、冬休み前に習っているのはまだ40〜50字程度。子どもに目標が見えやすいように、まずはそこまでで線を引いてやるのもいいと思います。毎日その反復学習をしているうちに、いわゆる「漢字の脳」ができあがってきます。そうなれば、冬休み明けにはめざましく漢字の力が伸びるはずです。

もし、冬休みが終わる前に、算数も国語の漢字も目標をマスターできていたら、3学期に習う内容も少し予習しておきましょう。そこまでできていたら、冬休み明けに授業で習うときには先行体験したことの再体験になるため、理解がぐんと早くなります。すらすらわかるからおもしろい、おもしろいから好きになる…といった具合に、勉強好きな子になります。

冬休みを上手に活用すれば、子どもの学力が伸び、かつ勉強好きにさせることもできるのです。ぜひお試しください。

 

隂山 英男
かげやまひでお。子ども達の生活習慣改善と「読み書き計算」を主とする徹底した反復学習に取り組み、その指導理論が「隂山メソッド」として多くの学校・家庭で成果をあげている。

編集協力/小倉宏一(ブックマーク)  撮影/奥田珠貴

(初出:『小学一年生』2016年1月号)