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積み木遊びの意味やねらいを保育のプロが解説!おすすめ積み木や人気国産ブランドもピックアップ

200年の歴史がある「積み木遊び」。その意味やねらいは?

1838年、幼児教育の祖フレーベルは、ものがバランスを保つ力や、バランスを崩して落ちる力、バランスそのものを伝える遊具として積み木を考案しました。以来200年近くも遊び継がれてきた積み木。
本当にいい積み木はどんなものをつくっても美しいといいます。幼児期の子どもは、気に入るととんでもない根気強さや集中力を発揮するもの。
積み木遊びが子どもの成長にもたらす発達的な裏付けおや、すすめの積み木を、東洋大学で保育の教鞭をとる高山静子先生に伺いました。

 

積み木遊びが子どもにもたらす8つのねらいとは?

大きく分類すると、積み木遊びは、子どもの8つの能力を伸ばしてくれる力があります。未来を生き抜く子どものために、どれも欠かせないスキルです。

協同性
3・4歳くらいから、みんなでつくったほうがおもしろいものができるという感覚に。

○達成感
基尺の揃った積み木だと積み上げやすいので、「うまくできた」と感じることができます。

○表現力
頭のなかで思い描いた形を積み木で表していくことで、同時に計画性も得られます。

○美的感覚
木製の積み木は崩れたときの音も心地よく、「自然界の美しさ」さえ感じ取ることができます。

○想像力
色のないシンプルな積み木ほど何かに見立てやすく、イマジネーションをふくらませます。

○思考力
崩れてもやり直しできる、試行錯誤を重ねることで思考に柔軟性をもたせます。

○調整力
慎重に積まないと崩れてしまうので、優しく触れるということが必要です。

○物理感覚
多い少ない、高い低い、2分の1や4分の1という感覚を積み木という遊びのなかで自然と学習しています。

遊びのプロに聞いた、積み木遊びが子どもにもたらす“意味”

積み木は自然にいちばん近いおもちゃとされ、「室内の砂場」とも呼ばれています。ほかのおもちゃにはできないことがいっぱい詰まっているという積み木遊びには、以下の意味があります。

積み木から、「自然の摂理」が学べる

子どもは砂場だと平気で1時間くらいあそびます。大人にはできない遊びを心から楽しめる子どもたち。
「積み木はシンプルであればあるほど、子どもが想像力をつけ加えやすく、遊び込みやすい。大人は形が複雑で色のついた積み木を与えがちですが、それだとあそびにくいので、子どもはすぐに飽きてしまいます。いい積み木はどんなものをつくっても美しい。ステキなものができたという達成感も容易に味わえます」
適当に重ねると崩れてしまう積み木。自分をコントロールする能力が身につくと同時に、物理的な概念も学習しています。
「積み木は、木でできています。踏んだら痛いですし、冬の季節はギュッと縮まります。直接触れて、肌感覚をともなった体験を積み重ねることで、小学校での学習の土台にもなります」

積み木遊びで「想像して遊ぶ」おもしろさが育つ

積み木が少なくても高さが出せるなど、作業の効率化が意識できるようになると、子どもたちは今度は人形や動物などを組み合わせて遊びを広げていきます。
「積木のおもしろさは何かをつくってあそぶというよりも、その世界を見立てて、構築していくことにあります。つくりやすいのは立方体で、次が直方体。部屋に小さなスペースを設けて、そこに積み木の世界をつくる、箱庭のような環境がベストです」
ベーシックな形へのこだわりは変わらずとも、使う積み木の数や作品のスケールは年齢に比例します。
「子どもの想像力次第ですが、3歳で64ピースくらい、4歳だとその倍くらいかな。少しずつ買って、足りなくなったら買い足す。親はどんなものでも子どもより先取りしないほうがよいですね」
中学生になってもあそべる積み木は、本当に奥が深い。成長とともに協同して作業する大切さを感じられます。
「積み木は男の子や理系の子に人気があるようです。家庭ではお父さんと子どものかかわりにすごくいいですね」
コミュニケーションツールとしても本領を発揮する積み木は、頭を使って楽しくあそべる道具のひとつ。子どもの個性に合った本当にいい積み木を選ぶことが大切です。

では実際、子どもに積み木でどんな遊び方をさせたらいいの?

年齢別に解説します! 積み木の遊ばせ方

2歳以下なら「ひとり遊び」で長い時間を費やして

2歳頃の子どもは高く積み上げていくという単純作業がメインで、ひとりの世界で楽しみます。サイズは比較的大きめで、多少色がついていたり、音がしたりするものもおすすめです。

ひとりから協同へと変化する3・4歳になったら少しずつ買い足して

3,4歳にいちばんおすすめなのはシンプルな立方体。興味をもってあそんでいるなら直方体も買い足して。子どもたちが自由に発想をつけ加えられるよう、シンプルで色のないタイプを選びましょう。

5歳以上になり、手先が器用な子なら、積み木の幅を広げて 

5歳になり、比較的、手先が器用だなと感じたら、同じ基尺で種類の違う積み木を組み合わせたり、細やかな造形が楽しめる「KAPLAブロック」にも挑戦してみよう。手持ちの動物や乗り物おもちゃを組み合わせることで、作品に物語を加えてあそぶことも可能になります。

遊びのプロがセレクト!人気の積み木のブランド&おすすめの国産積み木 

子どもの能力を最大限に引き出す積み木。積み木にもいろいろありますが、特に素材や基尺にこだわった、
子どもがあそび込める積み木を、人気ブランド別に紹介します。

人気積み木ブランド1 童具館(日本)

デザイナーの和久洋三さんが手がける道具を製作、販売している童具館。いくつか重ねると必ず同じ高さや長さになるように基尺を揃えた積み木は、子どもの想像力次第で遊びが無限に展開していく逸品です。

シンプルで信頼の国産積み木 WAKU-BLOCK 45 H0

立方体と直方体からなる64ピース入りの積み木セット。45㎜基尺でつくられた白木の積み木は安定感があり、木目を生かして最小限の面取りを施した美しいフォルムで、積み上げる以外にもさまざまな遊び方が楽しめます。子どもたちの扱いやすさを第一に考えた、イメージを限定しない単純な形が特徴的です。シンプルだからこそ映える機能性と、国産の信頼感があります。

22,680円(税込)【サイズ】箱:幅390×高さ60×奥行き390㎜、積み木:45㎜基尺(立方体:幅45×高さ45×奥行き45㎜、直方体:幅22.5×高さ45×奥行き90㎜)【部品数】立方体:32個、直方体:32個【材質】樺

 

人気積み木ブランド2 デュシマ社(ドイツ)

1925年創業の玩具メーカー。創業以来、子どもたちの自然な成長を手助けするための玩具をつくり続けてきました。デュシマ社の積み木は精度が高く丈夫なので、高く積み上げても安定性があります。

初めてに最適!ウール・レンガ積み木(ベーシック白木)

ベーシックな形だから初めての積み木に最適です。ベーシックなレンガ型の積み木は建物づくりの基本形。同じパーツのみを揃えているので、組み合わせ次第では、かなり具体的な形をつくることができます。

17,280円(税込)【サイズ】箱:幅300×高さ85×奥行き230㎜、積み木:幅約33×高さ約16.5×奥行き約66㎜【部品数】96個【材質】ブナ 

キラキラと輝く美しいアクセント! ジュエル積み木

2006年に登場して以来、大人気のジュエルシリーズ。パーツの片面に色とりどりのプラスチックが埋め込まれた積み木で、ウール・レンガ積み木と同じサイズと、その半分のサイズが入っています。同じパーツでピースの少ないジュエルドミノ(28個入り14,040円)も人気です。

39,960円(税込)【サイズ】箱:幅300×高さ85×奥行き230㎜、積み木:a幅約33×高さ約16. 5×奥行き約66㎜、b幅約33×高さ約16.5×奥行き約33㎜【部品数】a:64個、b:64個【材質】ブナ、プラスチック 

 

小さな動物たちが物語を生み出す ZOO、牧場ミニ積み木

よく乾燥させたブナ材を使用し、美しい染め付けが施された丈夫なミニ積み木。動物たちの形やつくりは昔と変わらず。牧場や動物園といったテーマごとに異なる内容でラインアップは全8種類です。

ZOO(小・六角ケース入り)2,700円(税込)【サイズ】 高さ 15〜60㎜前後。※種類によって異なります【材質】ブナ
牧場(あみ袋入り)2,376円(税込)【サイズ】動物サイズ: 高さ 15〜40㎜前後。※種類によって異なります【材質】ブナ

 

美しい積み木の質感と色彩が魅力 Lumiレンガ積み木 

すりガラスのように半透明の積み木は、光を通すことで色が美しく変化します。木とは異なる材質のアクリル樹脂を使用したカラフルな積み木で造形にアクセントをつけられます。

45,360円(税込)【サイズ】箱:幅300×高さ85×奥行き230㎜、積み木:幅約33×高さ約16.5×奥行き約66㎜【部品数】96個【カラー】全9色【材質】アクリル樹脂

人気積み木ブランド3 ネフ社(スイス)

クルト・ネフ氏が1958年に立ち上げたネフ社は、おもちゃ業界の先駆者として知られた存在です。外部のデザイナーの作品を採用しており、厳しい審査をくぐり抜けたデザインのみが商品化されています。

半世紀以上も愛される不思議なフォルム ネフスピール

50㎜角の立方体に切り込みが入ったリボン型の積み木。創業以来つくり続けているベストセラー商品で、個性的な形から生み出される積み方は驚くほど多様です。16パーツとコンパクトながらも組み合わせは無限大に広がります。

18,144円(税込)【サイズ】50㎜基尺【部品数】各色4個ずつ計16個。パターンブック付き。【材質】カエデ

 

虹色のアーチが美しい アークレインボウ

安定した状態で積み重ねるという積み木の概念をくつがえす、虹をイメージしたアーチ型のフォルムが特徴的。子どもの豊かな創造力で、オブジェのような造形をも可能にします。付属のバチや木の玉を使って音遊びも楽しめます。

29,160円(税込)【サイズ】最大直径250㎜(87〜250㎜の半円が9種類)。バチは長さ250㎜、木の玉は直径35㎜【セット内容】半円9個、バチ、木の玉【材質】天然木合板、ゴム(バチの先端部分)、カエデ(オレンジ玉)

 

独特の表情を見せる穴あきキューブ リグノ

立方体と円柱の組み合わせで、積み上げるだけでなく、円柱をはめ込んだり、ジョイントとして連結したりと、さまざまな遊びの要素が詰まっています。ネフスピールと同じ基尺なので、組み合わせも可能です。

30,240円(税込)【サイズ】円柱:高さ50×直径34㎜、高さ25×直径34㎜、穴あき立方体:縦50×横50×高さ50㎜【セット内容】いずれも赤・青・黄・緑の各色につき円柱3個、1/2円柱2個、穴あき立方体4個、計36個。パターンブック付き。【材質】カエデ

人気積み木ブランド4 カプラ社(フランス)

造形ブロックとして知られる「KAPLAブロック」を考案したフランスのメーカー。細長くて薄いかたちが特長のカプラブロックは、子どもが持ちやすい大きさで、建物や動物などを自由に作ることができます。考案者のトム・ブリューゲン氏は、五感への刺激を考えて素材を選びました。そのため崩れるときにキレイな音がしたり、針葉樹のすがすがしい香りがします。子どもの五感を心地よく刺激するため、遊びが長続きし、集中力も高まります。

イメージしたものを形に KAPLAブロック280、KAPLAブロック ブック付きカラー

おしゃれな木箱の中に白木のワンサイズブロックがたっぷり。背の高さよりも高く積み上げたり、イメージをふくらませながら好きな形をつくって楽しむことができます。付属のアートブックを見て美しい作品の魅力に触れると、より創造力が広がります。2色入りのKAPLAカラー(別売り)を使って作品にアクセントをつけ、遊びの世界を広げましょう。

KAPLAブロック280:16,308円(税込)【サイズ】箱:幅250×高さ350×奥行き250mm、ブロック:幅120×高さ8×奥行き24mm【セット内容】白木KAPLAブロック280ピース、使い方冊子、アートブック。※アートブックの表紙カバーは赤、青、緑、茶の4色【重量】約6.5kg【材質】フランス海岸松 

KAPLAブロック ブック付きカラー:4,860円(税込)【サイズ】箱:幅250×高さ250×奥行き55mm、ブロック:幅120×高さ8×奥行き24mm【セット内容】各色20ピース、計40ピース、作品集【カラー】赤セット(赤・オレンジ)、青セット(青・水色)、黄セット(黄・緑)【重量】約1kg【材質】フランス海岸松

 

高山静子先生
子育て中に保育士の資格を取得し、保育園に勤務後、子育て支援にかかわる。浜松学院大学准教授を経て、東洋大学ライフデザイン学部准教授。教育学博士。著書に『環境構成の理論と実践ー保育の専門性に基づいて』(エイデル研究所)など。

 

文/LoLo Creation 撮影/本田犬友 再構成/HugKum編集部
出典/『edu』2016年3/4月号
※掲載された情報は本誌発売時のものであり、現在は価格等、変更している場合があります。