今、活躍するあの人も、ピッカピカだった「小学一年生」時代がありました。そんな日々をじっくりうかがうインタビューのコーナーです。
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真っ赤なニットがお似合いの未来さん。
聞けばこのニット、「しんちゃんカラーなんです」と、取材のためにあわせてコーディネイトしていたのだとか。
それぐらい今回の出演はうれしかったとのこと。
■大好きな『クレヨンしんちゃん』。夢が実現して思わず涙!
『クレヨンしんちゃん』は本当に大好きなんです!
お話をいただいたときはうれしくて初めてお仕事のことで泣きました(笑)。「映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ」のアフレコをするのも楽しみすぎて、現場に入ったときもこみ上げてくるものが……。
またもや泣きそうになってしまったんですけど「これは仕事だ」と言い聞かせて収録に臨みました。
実際に本編の中で私がしんちゃんたちと共演しているのを見て「本当に夢が叶った!」と思ってすごくうれしかったです。
■家族で大笑い 楽しい思い出はしんちゃんのおかげ
しんちゃんを観て育ったと言って過言ではないくらい、物心ついたときからずっと『クレヨンしんちゃん』が大好きで、今でも大好きです。
毎回みんなでテレビを囲んで楽しむ、というのがしんちゃんを観る家族の光景です(笑)。
子どものころも家族と、夏にスイカを食べながら観ていたんですが、話の展開が突飛で、かつおもしろすぎて我慢できずに口からスイカが吹き出してしまうほど大笑いしたことがあります(笑)。父の白いTシャツがスイカまみれになったのを鮮明に覚えています。
こんな楽しい思い出が自分の中に残っているのも、しんちゃんのおかげかな、と(笑)。
■おてんばだった小学一年生のころ 仕事への意識はしっかり持っていた
しんちゃんが大好きだった小学一年生のころは、すごく活発でおてんばな子でした。
当時、補助なしを必死に練習して自転車に乗れるようになって、自転車で近所を走り回って探検ごっこをよくしていたのを覚えています。
お仕事を始めたのもこのころ。幼稚園のとき、「記念にテレビに出られたいいね」と、母がすすめてくれたんです。
その後、いろいろな作品に出演させていただいたのですが、当時から仕事という感覚はきちんとありました。
人前に出ることですし、大勢の人が関わっていることなので「遊びじゃないんだよ」というようなことを常に言われていて、仕事という意識は強かったと思います。
■仕事と私生活での顔は別!? 子ども時代からの仕事術
台本は前日までに読み込み、セリフを覚えて現場に臨む。たとえ大人たちが台本を持参しているリハーサル時でも、現場には台本は持ち込まない…。
幼いころから未来さんの完璧な仕事ぶりは評判でした。そんな仕事に対する姿勢は母親の影響が大きかったとか。
セリフを覚えて現場へ行く、など仕事への取り組み方はすべて母のしつけです。ほかには「挨拶はすごく大事」とも言われていました。
「おはようございます」、何か言われたときは「はい!」と返事をする、帰るときは「お疲れさまでした」「ありがとうございました」など。あとは「初心を忘れずに」と、「調子に乗らないで」とも。
子どもだと、ちょっとテレビに出たら天狗になってしまったりとか、自分はすごいと勘違いしてしまうこともあると思うんです。でも「あなたなんてまだまだなんだから」と、常に初心を忘れないように言われていました。
そんな感じで現場ではあまりわがままが言えない環境だったので、友だちの前や家族の前では、甘えていました(笑)。
現場では当然、仕事に集中している分、現場を離れたら仕事のことは考えないように当時からしています。あまり家や私生活に仕事を持ち込まないタイプなのかもしれません。
■一年生で出会った友だちは、今も親友
この仕事はいつオーディションがあるかわからなかったので、定期的に通う習い事はできなかったのですが、学校生活でもかけがえのない経験をたくさんできました。
たとえばちょうど小学一年生ぐらいに出会った友だちがいちばん仲のいい親友で、今でもずっと仲良しなんです。
そのころ出会った友だちは、大人になってもずっと仲良くいられるかもしれない。いろいろなことを話して、いろいろなことに挑戦して、可能性を広げて大切な友だちを見つけてほしいな、と思います。
■映画に込められたメッセージ 家族で見つけて
私がしんちゃんが好きになったように、みなさんも何か好きなものに出会うかもしれません!
好きなものに夢中になることも素敵だと思いますし、今回、私も子どものころから好きだった作品に出演できて夢のような気持ちを味わうことができました。
しんちゃんの映画は毎回、大切なメッセージが込められていますが、今作「映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ」もそう。ご家族で楽しんでいただけると思います。
また、みさえとひろしの子どもに戻る姿はなかなか見られません!こちらもぜひ注目してください。
私は本人役で、テレビの中でお芝居をしている設定で出演します。しんちゃんたちがしゃべっている後ろで、セリフを言っているので、よ〜く耳をすまして私の声も聞いていただけたらうれしいです。
撮影/タナカヨシトモ 取材・文/神原史子
>>第2回: 理想の女性は母。志田未来さんが母から学んだこと
志田 未来(しだ・みらい)
1993年5月10日、神奈川県生まれ。女優として、ドラマ、映画で活躍。
近年の主な出演作は、映画『借りぐらしのアリエッティ』『青空エール』『グッドモーニングショー』、ドラマ『まっしろ』『とと姉ちゃん』『はじめまして、愛しています。』など。公開中の「映画クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ」には、本人役で声の出演をしている。
「映画クレヨンしんちゃん 襲来!! 宇宙人シリリ」
は全国東宝系で公開中です。
©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2017