2019年5月1日、平成が令和にかわり、平成の天皇陛下は退位して上皇となられました。
でも、あらためて考えてみると、上皇陛下って、どんな方なのでしょう? ふだんは何をされているの? 小学生の時はどんな子どもだったの?
というか、そもそも小学校には通われていたの?
…など、陛下について知らないこと、実はとても多いのです。
そこで、昭和8年の誕生から現在まで、85年間の上皇陛下の人生が、そして皇太子・天皇として、どんな仕事をしてきたかがよくわかる学習まんがが、「読売KODOMO新聞」で始まりました!
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「小学館キッズパーク」では特別に、物語の第1話と最新話を読むことができます。
シナリオ/祓川学 まんが/てしろぎたかし
監修/小田部雄次(静岡福祉大学名誉教授)
監修協力/小松夏樹(読売新聞社編集委員)
まんが制作/小学館 (小学館は、読売KODOMO新聞に編集協力しています)
読売KODOMO新聞で2019年1月3日号から不定期連載中
第10話【最終話】 平成から令和へ
半年間の連載を終え、「平成の天皇」もいよいよ最終回です。
今回は「退位」についての物語です。
今年の4月30日、平成の天皇(上皇陛下)が退位され、5月1日には新天皇陛下が即位されました。たくさんの儀式が整然とおこなわれました。
つい、「平成の天皇も、ご予定通り退位されたなあ」と、今回の退位がずっと前から決まっていたあたりまえの行事だったように思ってしまいそうです。
でも、それは違います。2016年8月、天皇陛下がビデオメッセージで「退位」の気持ちを示されたことは、当時の人々にとって衝撃のニュースでした。
在位中の天皇が退位することは、200年なかったことです。天皇を国の象徴と定めている日本国憲法にも、天皇・皇室についての法律である皇室典範にも、退位についてはまったく触れられていません。誰も「退位」を予想していなかったのです。
当然、さまざまな議論がわきおこりました。
今となっては意外かもしれませんが、反対意見も多かったのです。ですが、その10か月後、国会ではほぼ全会一致で「退位特例法」が成立しました。
なぜでしょうか?
理由は明快です。国民の多くが、天皇陛下の退位の意志を支持したからです。
なぜ支持が集まったのでしょうか?
これも明快です。国民は、平成の30年間の「平成流」と呼ばれる天皇陛下の行動を支持してきました。だからこそ、退位の決意をも支持したのです。
だから、こうして成立した「平成の退位」は、天皇陛下と国民の合意で実現したと言ってもいいでしょう。
日本の歴史上初めてとなる、憲法にのっとっての退位。私たち平成・令和の日本人は、そんな歴史の単なる「目撃者」ではなく、「歴史を作った参加者」なのです!
(「第1話 皇太子殿下 誕生」も公開中です)