小学館の学習雑誌『小学一年生』の保護者向け別冊「HugKum」では、尾木ママこと尾木直樹先生が小1ママのお悩みに答える「尾木ママのOYA・KOスクール」を大好評連載中!
このページでは、過去に尾木ママがアドバイスした内容から、よりすぐってお届けします!
【小1ママからの相談内容】
まだゲーム機を持たせたくないのですが…。
長男は学校から帰ると大勢の友だちと遊びますが、最近はゲーム機を持ってくる子が多くなりました。息子にはまだ持たせていません。
仲のよい子たちがゲーム機で遊び始めると、息子はつまらなさそうにしていましたが、しばらくすると持っていない子同士で遊んでいました。その子たちとは特別仲がよいわけでもなさそうで、少し無理しているようにも見えました。
息子も本当は欲しいのだと思います。けれど、2人の幼い弟への影響を考えたり、また視力もあまりよくないこともあるので、 親としては当分は買いたくないのです。このまま親の考えを押し通してよいのでしょうか。
(埼玉県/S・Mさん)
ママが決めたことは、どんなことがあっても貫きましょう。
「遊びが大事だ」って、一般的によく言われるのは、遊びが脳を鍛えるからなんです。 自然のなかでの遊びには、想定外のことがつぎつぎと起きるわ。
たとえば、公園で鬼ごっこしていたら、草むらから突然ヘビが出てきて「びっくりした!」とか、「平たい石を見つけたから、これで石蹴りしたらおもしろいかも!」と考えたり。こうしてつぎつぎと感情や工夫しようとする気持ちが芽生えていくの。
こうした経験をくり返すうちに、子どもの脳はどんどん発達していくんですね。
こんな自然のなかでの遊びはたくさん体験したほうがいいけど、コンピューターゲームは別。とくに低年齢なら、大人の管理やルールは必要よ。ゲームができなくてつまらなさそうにしていてもいいじゃない。
「目も悪いし、幼い弟がいるから」って、理由もはっきりしている。そのうえで、ママが「まだ持たせない」と決めたのなら、それを貫きましょう。
「息子がさびしい思いをするんじゃないか」って、心が揺らいでいるようだけれど、息子さんは持っていない子と遊んでいるのでしょう。 こうやって新しい人間関係を築いたり、新しい遊びを開拓する、よい機会になっているのではないかしら。
仲のいい子がゲームを持ってこないときは一緒に遊べるし、むしろいろいろな意味で幅が広がっていいんじゃないかしら。 家庭のルールはそれぞれ違うのだということ、ゲームがすべてではないということを学んでもらいましょう。
尾木ママのOYA・KOスクール
小学館の学習雑誌『小学一年生』の保護者向け別冊『HugKum』で大好評連載中!