ギョ歳のさかなクン 母はいつも「好き」を応援してくれた

さかなクンインタビュー
みんな一年生だった

いつも楽しいお魚トークを聞かせてくれるさかなクン。

魚に興味を持ったきっかけや、どんな子ども時代を過ごしたかなど、当時の思い出を聞いてみました。

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■小さい頃から好きなことに夢中!

ギョギョギョ!! さかなクンです。

自分は、小さい頃からとにかく絵を描くのが好きだったので、夢中で何か描いてました。ギョ(5)歳くらいのときはダンプカーとかギョ(ご)み収集車が大好きで、トラックの絵ばかり描いてました♫

さかなクンインタビュー トラックの絵

さかなクンがギョ(5)歳のころに描いたトラックの絵。
お母さんが今でも大切に保管しているそう。

 

小1くらいのときは水木しげる先生の描かれる妖怪が大好きになって、妖怪も夢中で描いていた記憶がギョざいます。水木先生の妖怪の絵を見たときに「おお、怖い!」って印象があって。よーく見たら、点々で描かれてるんですよね。点々が集まって絵になってるんだ、すギョいな~、こういう絵があるんだ!! って。

■好きになった順番は「トラック→妖怪→タコ→お魚」

自分が好きになったものは「トラック→妖怪→タコ→お魚」と順番があるんです。

妖怪の次に興味を持ったのがタコで、小2か小3のときでした。ある日、たぶん日直当番だったと記憶しているんですけど、当番を終えて席に戻ったら、近くの席の友だちが一生懸命何かを描いているので「何を描いてるのかな?」と思って見せてもらったら、ノートから飛び出てきそうな勢いの迫力いーっぱいのタコが描かれていて。

「おおー、何だこれは!? 何て生き物なんだろう!?」と思って、それでタコのことを夢中で調べたり、お魚屋さんにタコを見に行ったり、そこから水族館→海へと、タコを見る場がどんどん広がっていきました。

なぜタコにそんなに興味を持ったのかというと、やっぱり絵だったんです。自分自身も絵を描くのが好きだったんですけど、とにかくものの形とか、飛び出てきそうなあの迫力。

お魚を好きになったのもタコが入り口だったので、たぶんその友だちがタコを描いていなかったら、自分がその絵を見ていなかったら、ひょっとしたらタコとかお魚には、それほど夢中になっていなかったかもしれません。感謝の気持ち、大漁です!

年に1回のおしるこが楽しみで続けた剣道

小学生の頃は、運動や勉強はまるっきしダメでした。6年間、剣道を習っていて週2回道場に通ってたんですけど、冬はすんギョい寒くて、夏はむちゃくちゃ暑くて。防具って洗えないので、すんギョいニオイがするんです(笑)。それに痛いし、先生はおっかないし、先輩は怖いし…。

でも年に1回、道場で先生が大き~いお鍋で作ってくださるおしるこが本当においしくて! そのために続けてました(笑)。この稽古を乗り切ればおしるこだ!! という気持ちで。でも6年間やってこられたおかげで、忍耐力もついてよかったです。

■母親が「好き」を応援してくれた

自分が夢中になったものに対して、父は否定することもなく、これが好きなんだな~って、見てくれていました。母はがんばって~!! って応援してくれます。

トラックが大好きになった頃は、毎朝、ギョ(ご)み収集車のトラックが来るとパジャマのまま外に見に飛び出していくほどでした。

そんなある日、突然、母がドライブに連れていってくれたことがあったんです。でもなぜか「目をつむっててねー♫」って言われたんですよね。「えー、どうして? 何で?」って思いながらもずーっと目を閉じて待ってて。

しばらくして「もういいよ」って言うので目を開けたら、目の前にトラックがワーッて何十台も停まってたんです! そこはギョ(ご)み収集車のトラック専用の車庫で、大小さまざまなトラックがズラーッと並んでたんです! もう大興奮です。「ええー、あんなでっかいトラックもあるんだ!」って。ずっと眺めてました。

■どんどん絵を描いたのは、ほめられるのが嬉しかったから

母はよくサプライズをプレゼントしてくれます。お魚好きになったときは、町いちばんの大きなお魚屋さんや、水族館によく連れていってもらいました。

あと、自分が描いた絵も「飛び出してきそう」とか、「この角度でよく描けるね、すごいね」と、いつもほめてくれました。やっぱりほめられるとすギョい嬉しくなるので、どんどん描きましたね。

ほめられるといえば、通っていたお魚屋さんのお兄さんに「お魚描いてきました」って絵をプレゼントしたことがあったんですね。そしたらその絵を、お店の壁に貼って飾ってくれたんです。それが嬉しくて描いては持っていき、ずっと通ってました。

 

クロダイ

 

小学生のときに描いたクロダイの絵。
色や大きさ、特徴などもしっかり書き込んである。

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取材・文/川辺美奈子 撮影/大橋 賢
(初出:小学館の学習雑誌『小学一年生』2016年7月号)

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さかなクン
東京都出身。魚に関する豊富な知識でテレビをはじめ多くのメディアで活躍中。2010年には、絶滅したと思われていたクニマスの生息確認に貢献。現在は国立大学法人 東京海洋大学 名誉博士/客員准教授。

Sakanakun_Zukan

さかなくんのあいうえお魚くいずかん 改訂版

作・絵/さかなクン

さかなクンがあいうえお順に、かわいいイラストでお魚を紹介。

クイズ形式なので家族みんなで楽しめる一冊です。

952円+税(小学館)

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