いつも楽しいお魚トークを聞かせてくれるさかなクン。
今回は、吹奏楽にのめりこんだ中学、高校時代から、夢が実現するまでのお話を聞きました。
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■勘違いで吹奏楽部へ
おっちょこちょいで勘違いや聞き間違いがすギョく多いんです。中学生のときは吹奏楽部に水槽があると思って入部しました(笑)。
でも、楽器を見て音を聴くと、小さなピッコロがカン高い音でピュ~、大きなチューバが地響きのような低音でボンボン、みたいにいろいろな形、大きさ、音があってこれは面白いなと。
お魚も同じなんですが、バラエティー豊かで奥が深いんです。知れば知るほどワクワク♫ して、どんどんのめり込むんです。
高1のときは登山部でした。父が昔から山登りが好きで、小さい頃はしょっちゅう山登りに連れてかれてたんです。ほんとに苦しくて「やだー、もう行けないよ~」って言いながら登ってました。だけどどこか父との思い出を懐かしく思ったようで、気づけば入部してました。
その後、高2になって学校に吹奏楽部があることを知りまして…(笑)。高2からまた吹奏楽を始めましたが、登山部の経験など、やってみて損することはなかったでギョざいます。
■子どもの頃の夢が現実に
小6のとき卒業文集に「将来は東京水産大学(現在は東京海洋大学)に入ってお魚のことをたくさん調べて絵を描いて図鑑にして、みんなに見てもらいたいです」と書きました。夢が叶った!! というかまだ進行形という感じです。
自分の表現方法は、根本的に絵を描くことでギョざいます。取材や旅で外国を訪れると、全然言葉はしゃべれないのですけど、その場で会った方に「自分はこのお魚が好きなんです♫」って絵を描くと、すギョく喜んでくれるんです。
だからやっぱり絵を描き続けてよかったなと思います。これからもお魚からいただくいろいろな感動や思いを表現してお魚を描き続けていきたいです!!
■「好き」をまわりにも伝えたい
今、お子さまはやはりゲームで遊ぶことが多いのかな!? 例えばゲームの仲間をたくさん集めたとか、キャラクターの名前を何百体覚えてるとか、それもすギョいことだと思うんですけど、でもひょっとしたら、そういう子はほかにもいるかもしれないですよね。
自分の場合なんですけど、やっぱり、見て楽しい、知って楽しい♫って思うからこそ、幼少の頃にすんギョい夢中になると思うんです。で、あるとき意識が変わって「自分はこれを仕事にしよう」とか「この感動を伝えたい」って思うと、さらに広がっていくんです。
何て言うんでしょう!? 自分だけで感動しているうちは、やっぱり自己満足の領域だと思うんですね。「好き」をまわりに伝えることが大切なんです。
■「好き」を後押しされると、どんどん調べて、伝えて、楽しくなる
だから、まわりの大人もお子さまの「好き」を応援して後押ししてあげましょう!
例えば「名前をたくさん覚えてすギョいね。でも何でこういう名前になったの?」とほめられると、嬉しくてじゃあ調べてみようって気持ちになりますし、調べたことを教えて「へえー、そうなんだ」って感心してもらえるとやりがいもありますよね。
ゲームのキャラのお名前をたくさん言える子も、じゃあこのキャラのモチーフは何だろうとか、作者の方はどういう気持ちでつくったんだろうとか、ワクワク♫して調べて、人に伝えることで、どんどん楽しくなって興味が出てくると思うんです。
■夢中になったものに、ムダは一つもない
お魚ってひと口に言っても、すんギョい広くて、種類もびっくりなくらい多いですし、見る! 食べる! 聞く! 香りを嗅ぐ!触れる! ギョ(五)感でいろいろな感動がいーっぱい!! ありますし、ギョ(五)感でこそ調べがいがある。だから飽きもこなくて、むしろどんどん夢中になって調べてみたくなるんです。
小学1年生のお一人お一人にも、きっと「今はこれ」っていうのがあると思います。自分の場合はトラックから始まって今はお魚となり、ずっと続いていますが、夢中になったものの一つ一つには何一つムダなことはギョざいません。感動はみんなでギョ一緒に♫ レッツ・ギョー!
達人のことば
お子さまの「好き」をギョギョギョ! っと応援♫ してあげましょう!
取材・文/川辺美奈子 撮影/大橋 賢
(初出:小学館の学習雑誌『小学一年生』2016年7月号)
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さかなクン
東京都出身。魚に関する豊富な知識でテレビをはじめ多くのメディアで活躍中。2010年には、絶滅したと思われていたクニマスの生息確認に貢献。現在は国立大学法人 東京海洋大学 名誉博士/客員准教授。
作・絵/さかなクン
さかなクンがあいうえお順に、かわいいイラストでお魚を紹介。
クイズ形式なので家族みんなで楽しめる一冊です。
952円+税(小学館)