子ども達がのめりこむ、愉快!痛快!おつかい道中!【絵本作家インタビュー】大島妙子

おとっつあんの病を治すために、「なんでもなおるくすり」を取りに、おばけ界へおつかいにすっとびだす、少年とびのすけ。

隅々までにぎやかに描き込まれたおばけ街道では、愛嬌たっぷりの妖怪たちが、とびのすけのおつかいを見守ります。

学習雑誌『小学一年生』で子ども達から「おもしろかった!」と人気を博した付録絵本『すっとびこぞう』が、さらに2年の歳月をかけてブラッシュアップされて、このたび書籍絵本になりました!

作者の大島妙子さんが本作に込めた思いや、妖怪好きだった子どもころのお話をうかがいました。

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すっとびこぞう! ~おばけかいどう おつかいどうちゅう~
作/大島妙子
2020年11月19日発売・小学館刊
定価:本体1,300円+税

詳細はこちらのページをご覧ください。

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■10年くらい、なんとなく温めていたアイディアでした

『すっとびこぞう』のおはなしの、小さな“タネ”みたいなものは、10年ほど前からなんとなく頭の中にありました。

子どもの頃、大好きだった海外ドラマ「奥様は魔女」のような設定で、主人公とびのすけのお母さんは、おばけの国から嫁にきた「ろくろ首」。お父さんとの馴れ初めは、こうだったりああだったり…と、頭の中でどんどん妄想が膨らみ続け、ロードムービー的な大長編物語になってしまいました。

結局、そのお話しは、頭の中でとっちらかったまま。まとめられずに放っておいた(温めて?)、というわけなのでした。

当初、『小学一年生』(学習雑誌)で依頼をいただいた頃のわたしは、大スランプで、おはなしをなかなか作れず、あきらめ気分でおりました。

その時に、頭の中の奥の奥の奥の方に仕舞い込んでいた「すっとびこぞう」のタネを、なんとか引っ張り出し、新たな気持ちで仕切り直し、おはなしを考えていくと、いつしかだんだん楽しくなってきたのです。編集Tさんからも、数々の助言をいただきながら、ようやく、「すっとびこぞう」は走り始めたのでした。

エピソードも、ギュギュッと凝縮し、テンポよく! 

病気のお父さんを助けるために、とにかくすっとびこぞうが走る!走る!走る!、というシンプルな展開にしました。

登場人物のおばけたちにも、とても愛着があります。ちなみに、薬をもらったとびのすけが、岩山から空を走るシーンは、好きな映画『テルマ&ルイーズ』のラストシーンからの影響。

ドキドキわくわく&疾走感を楽しんでいただけたら嬉しいです。

■妖怪は本当にいる、と思っていた子どもでした

子どもの頃、妖怪には、なぜか心惹かれるものがありました。

不思議で奇妙な怪しい世界に惹かれたのは、テレビドラマ「悪魔くん」や、「河童の三平」、「怪奇大作戦」などの影響が大きいかもしれません。

 

 

■漫画と時代劇と落語の世界

小学生の頃、漫画家になりたいと思って、自己流で簡単なコマ割り漫画を描いたりしていました。

覚えているのは、楳図かずおさん風の、「白蛇の恐怖」みたいな、笑っちゃうような恐怖漫画。わたしはお笑い系も大好きなので、恐怖漫画ですら、どこか笑っちゃうようなものになってしまう。(とっとけばよかったなあ。)

ドラマ、映画も、昔から大好きなのですが、好みのジャンルは幅広く、時代劇ではなんといっても「子連れ狼」(萬屋錦之介)、「座頭市」(勝新太郎)!

仕事中に、落語を聴くってのもなかなかいいですよ、これがまた。滑稽噺、人情噺、怪談噺、どれも好きです。

講談は、物語に入り込み盛り上がってくると、釈台を叩きながらの語りのリズムが実に心地いい。

考えてみれば、『すっとびこぞう!』という絵本には、ウン十年間の、わたしの好きなものばかりがムギューっと詰まっているではありませんか!

親子で、主人公とびのすけと一緒になって、おばけかいどうを駆け回って、無事に帰ってくる物語の道中を、楽しんでいただけたら!幸いです。

 

おあとがよろしいようで!

 

 

 

<あらすじ>

すっとびこぞうのとびのすけ。足がはやくて、気はやさしい、ちょっぴり泣き虫なのが玉にきず。

おっかさんに頼まれて、おとっつぁんの病を治すために、「なんでもなおるくすり」を求めて、おばけ街道をひた走る!

たちはだかる壁(ぬりかべ侍)を乗り越え、荒波を(かっぱ族のこうら橋で)乗り越え、街道のおばけたちにも応援されて、はるばるたどり着いた薬屋にいたのは・・・?

 

大島妙子プロフィール

1959年、東京都生まれ。出版社勤務を経て、1993年『たなかさんちのおひっこし』でデビュー。『オニのサラリーマン』(文・富安陽子)など、数多くの絵本を手がける。落語・講談にも造詣が深い。

 

【絵本作家インタビュー】リスト

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