切ったり、貼ったり、めくったり…。小学館の幼児向け月刊誌『幼稚園』で2018年4月号から始まり大好評いただいているのが、絵本でさまざまな遊びを体験する、その名もずばり「おあそびえほん」です。月替わりで人気アーティストによる作り下ろしを楽しめる、なんとも贅沢な企画。
7月号は、装画や絵本、テキスタイルなど、あたたかみのある画風で多くのファンを魅了する、イラストレーターの福田利之さんによる「あかちゃん だいへんしん」です。さあ、どんな仕掛けが待っているでしょうか?
■めくればめくるほど、発見がある!
それでは動画をご覧ください。このように、ページを3つに切って、モンタージュのような遊びを楽しめますよ。
赤ちゃんが大事そうに手に持っていた卵が、ページをめくるとヒヨコに早変わり! かと思ったら、ひげを生やしたお父さんが、いつのまにかおしゃぶりをくわえていたり。
あちこちのページをいったりきたり、めくればめくるほど、何通りもの顔に出会える意外性は、紙の遊びならではです。
本誌には「ソフトクリームを なめて りょうほうの めを あけながら リボンをしているひとは どこ?」などの「お題」も出ていますよ。お子さんといっしょに、めくりながら「こたえ」を見つけてくださいね。
■作品にこめられたメッセージとは?
ページを切る前は、もちろんごく普通の赤ちゃんや子ども、お父さん、お母さんの顔の絵です。じつはこの“モンタージュ遊び”には、作者の福田利之さんの深いメッセージがこめられています。
本誌には「みんな さいしょは あかちゃんで こどもに なって そして いつか おとなに なります。その ながれを えがいてみました。かおは だんだん かわっていくけれど、あなた じしんは、ずっと あなたです。あかちゃんに もどってみたり、おとうさんに なってみたり、いろいろ かおを へんしんさせて あそんでみましょう。」という言葉が寄せられています。
お子さんが楽しめることはもちろん、大人も、心はいつでも子どもに戻れることに気づかせてくれるモンタージュ。親子で遊びながら、おうちの方の子ども時代の話をお子さんに聞かせてあげるのも素敵ですね。
絵本で感じて、絵本でひらめく。『幼稚園』はこれからもたくさんの「遊ぶ絵本」をお届けしていきます。どうぞご期待ください。
(ライター/菅原裕佳子)
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