お笑い芸人ジャルジャル・福徳秀介さんが文章を書き、絵本作家・北村絵理さんが絵を描いた『なかよしっぱな』。いとこ同士のお二人が、作品ができあがった後にお手紙をやりとりしました。小さいころの思い出と、今の気持ち。お手紙ならではの打ち明け話です。
【なかよしいとこのお手紙1 北村さんから福徳さんへ】
拝啓、福徳秀介さま
小さい頃は皆で遊びましたが、大きくなってからはなかなか会う機会がなかったですね。
だから「一緒に絵本を作らへん?」と誘われた時は驚いたけれど嬉しかったです。
秀介くんは、いろんな物語が、あっという間に次から次に出てくるのですごいなと感心しています。
ここはこう変えた方がいいんじゃないかと私が提案すると、これもあっという間に修正版を送ってくれます。本当に仕事が早くて驚きました。
私は悩みに悩んでよくかき混ぜて、さらに悩むタイプなので時間がいくらあっても足りません。うらやましいです。
初めて「なかよしっぱな」の文章を読んだ時、頭を抱えてそれから天を仰ぎました。
鼻の穴が主人公だとは思いもしなかったからです。
人でもなく動物でもなく鼻でもなく、まさかの鼻の穴。
自分では思いつきもしなかった主人公たちを描けるのは、共作の面白いところですね。
もらった文章からイメージをまとめるのは、難しくも楽しい作業でした。
悩みに悩んで行きついたのは「鼻の穴は立ち位置が決まっていてコンビ芸人みたいだな」でした。
そうすると私の中で色んな事がすとんと落ち着いてまとまりました。
いつも私の好きなように描かせてもらっていますが、秀介君の中のイメージとちゃんと合っていましたか?