なかよしいとこのお手紙2 福徳秀介(ジャルジャル)× 北村絵理

【なかよしいとこのお手紙2 福徳さんから北村さんへ】

拝啓、北村絵理さま。

一緒に絵本を作っているのに、会ったのは2年で2回くらいですよね?

会わなくても、メールのやり取りだけで絵本ができちゃうことに驚きです。メールの発展に感謝するばかりです。

まぁ昔の話でもすると…

子供の頃、正月とお盆は決まって、おばあちゃんの家に親戚一同が集まって、すき焼き、そして食後のミスタードーナツ。

親たちはテーブル席、子供たちはコタツを囲む。

とってもワクワクしました。

余談ですが、ミスタードーナツはいつも絵理のお母さん(僕の母の妹)が買ってくるわけですが… 

ミスタードーナツといえば、たくさんの種類があって、どれを選ぶかドキドキ。

子供たちがじゃんけんをして、勝った順番に食べたいドーナツを選ぶ…はずが……箱を開けてビックリ! 

絵理のお母さんはたくさんの〈オールドファッション〉とたくさんの〈チュロス〉、2種類しか買っていませんでしたね。

まるで、「子供たち!  黙ってオールドファッションとチュロスを食え!」と言われているようでした。

毎年そんな調子で、ある年からなんと……箱を開けてビックリ!

何種類ものドーナツが!

ついに、絵理のお母さんもミスタードーナツの良さを理解したのかと、胸がときめきました。

子供たちだけのじゃんけんが始まる!  ドーナツサバイバルだ!  と思ったのもつかの間、絵理のお母さんは全てのドーナツを包丁で4等分にして、お皿に並べましたね。そして、

「これで皆、全種類、食べられるでしょ」と言いました。

アゴが外れそうでした。確かに全種類、少しずつ食べられます。

しかし!  違う!

こうゆう場でのドーナツタイムは、じゃんけんで勝った者から食べたいドーナツを選び取る。自分が食べたかったドーナツを先に取られる屈辱。

また、迷い過ぎて、特別食べたかったわけではないドーナツを選び取ってしまい、後悔する!  こんな醍醐味があったのに……!  「全種類食べられる!  やったー!」じゃないのです!

しかも、ドーナツというのは、輪っかで食べるのがいいのです!  切られた欠片はドーナツじゃない!

……すみません。話がそれました。しかも絵理は悪くない……で、何が言いたいのかというと…

絵理は親戚一同が集まっている時でもコタツで絵を描いていましたね。

あれはいつからだったのでしょうか?  ある年から突然、すき焼きを食べながら絵を描いていました。

絵理のお母さんが「今は食べなさい」と叱っていたのを覚えています。それを無視していたのも覚えています。すき焼きを食べることよりも、絵を描くことを選んだ絵理。

そんなに描きたいモノってなんなんやろ?  と画用紙を覗きました。すると、信じられない巧さの絵を描いていました。確か、色鉛筆で女の子を描いていました。(僅かな記憶で曖昧ですが…)

絵理は画用紙が汚れないように、手でドーナツを食べず、フォークで食べては絵を描いていました。その姿は何故か鮮明に焼き付いています。

小学5年?  中学1年?  くらいだったのかな?

まぁそんなことはさておき、絵本を作ることにすぐ乗っかってくれてありがとう!

どんな話でも絵にできちゃうことが凄いなと毎回思います。

そもそも、僕は絵を全くもってイメージせずお話を書いて、「あとはまかせた!」のテンションです。それをいとも簡単に絵にするのだから驚き。

せっかくなので、この場を借りて白状します。

前回の【まくらのまーくん】のお話をメールで送って、「枕の見た目はどんなイメージ?」と聞かれて、何も考えていなかった僕は、「おまかせ!」と言いたいところでしたが、一応、責任として、それはグッと堪えました。

そして「蝶ネクタイが似合うような枕で!」と適当なことを言いました。……普通に考えて、蝶ネクタイが似合う枕ってなんやねん……すると絵理から「わかった!」と返信が!  

そして、仕上がった絵を見たときは、本気で感動しました!

蝶ネクタイはなかった(それがまた良い!)ものの、凄かった!  

自分の頭の中にあった形のないモヤモヤみたいなもの……それが形となって現れたのです!

脳ミソが裏返ったような感覚…うまく伝えられない!

なおかつ、文章まで、丁寧にまとめてくれたり、追加してくれたり、より良くしてくれる!  これはイケる!  と感じました。

そんな僕らの今回のお話は【なかよしっぱな】です。

小学館の編集者の方の力も加わり、僕らだけでは出来なかったパワーアップした絵本ができたのではないでしょうか?

正直、今回の【なかよしっぱな】はお話を書いときながら、絵にするのは不可能かな……と思っていました。

しかし、やはり、絵理は凄い!

しちゃいましたね!

またまた脳ミソが裏返りました!  なんでしょう。この感覚。

頭の中で想像したモノクロでもない、形のないモヤモヤなモノが、形となり色付いている!

【モヤモヤ】って、本来、形がないじゃないですか?  「なんかモヤモヤするわ~」って言ったりするときの、あのモヤモヤ!  それが、形になる感覚!  うまく説明できない!

すみません。長くなってしまいました。

つまりは、【絵理】は名前の通り、〈絵〉を描くことが〈理〉にかなっているなということです。

まぁうまく、まとまってはいませんが……。

で、なんでそんなに絵を描くことが好きなんですか?  そもそも好きですか?  楽しいですか?

つづく

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