幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2025年firsut夏号
モンポケピカチュウまんまるじょうろ
ころんとした丸型がかわいいピカチュウのじょうろがふろくに登場しました。取っ手が大きく、赤ちゃんの小さな手でも持ちやすい形とサイズです。おふろや夏の水遊びでご活用くださいね。
◇基本のあそび
空のじょうろを水の中に入れ、四角い穴から気泡が出てくる様子を観察したり、じょうろの中に水を入れ、ジャーと出して手や体のいろいろな部位にかけたりなど、水遊びを楽しみましょう。
◇言葉かけのヒント
水や泡の様子を観察しながら「プクプク」「ジャージャー」「ユラユラ」など、さまざまな擬音語を使いましょう。お子さんに楽しい雰囲気が伝わります。
「冷た〜い」「あったかいね」
水やお湯に触れて感じたことを言葉にして伝えていくことが大切です。
「貸して」「いいよ」「じょうろください」「ありがとう」
お子さんの行動に言葉を添えて。こんなときはこんなふうに言うんだよ、ということを伝えていきましょう。
◇発達のアドバイス
〈0歳後半~〉 五感を刺激しよう
目で見る、耳で聞く、においを嗅ぐ、感触を味わうなど、遊びの中で意識して五感を刺激することが、脳の発達を促します。水遊びを通して、水の冷たさやお湯の温かさ、ブクブクとした泡の感触などをたっぷり味わわせてくださいね。
〈1歳前後〉 発語を促そう
「ブクブク」「ジャージャー」などの擬音語は、子どもにとってわかりやすく親しみやすい言葉です。こうした擬音語を積極的に使うことで、子どもは言葉への関心を高め、自然に多くの言葉に触れるようになります。
言葉の発達には個人差がありますが、1歳前後になると、少しずつ意味のある言葉を話すようになる子もいます。この時期は、大人の関わりがとても大切。「ジャージャー、お水が出てるね」など、口元を見せながらていねいに言葉をかけていきましょう。
〈1歳後半~〉言葉を導こう
お子さんが言葉を発するようになったら、お子さんが自分の要求を言葉にできるよう、おうちの方が導いてください。たとえば、「お水がほしいのね? お水をちょうだい、だね」などと、具体的に伝えます。うまく言えなくても、おうちの方の言葉を聞いているだけでよいのです。覚えていきます。
◇遊び方のヒント
0歳後半~ 「◯◯だね」
じょうろで水をお子さんの手にかけて、「お水、冷たいね」。陽の光のあるところで、水を高いところから流し(光を反射させて)「お水、きらきらしてるね」。
お子さんが手を伸ばしたもの、指差したものなどに、おうちの方が「◯◯だね」と言葉を添えることで、お子さんは自分の気持ちに共感してもらえたと感じ、よりいっそう興味・関心の幅を広げていきます。
1歳前後~ お水でお絵描き
まずはおうちの方が、乾いた地面にじょうろの水で絵を描きます。「ま~る」「まっすぐ」「さんかく」「ぐるぐる」。水を流しながら、言葉を添えていきます。
「今度は○○ちゃんの番ね」と言い、お子さんに水の入ったじょうろを渡し、好きなように水を流してもらいましょう。「ジャーッてできたね。ギザギザが描けたね」など、お子さんの行動に合わせて実況中継。自分の行動が認められたと感じ、お子さんの自信につながります。
1歳後半~ 「はい、どうぞ」「ありがとう」
「じょうろ、ください」「はい、どうぞ」「ありがとう」
ものをやりとりするときの言葉を、おうちの人とやってみましょう。お友だちと遊ぶときに、言葉でのやりとりができると気持ちよく遊べますね。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい! と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと