幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2025年8・9月号
アンパンマン 〇×ピンポンブーボタン&ことばぐんぐんカード64
光ってしゃべるピンポンブーボタンと言葉をぐんぐん増やす知育カードがセットで登場です。クイズに答えて「ピンポン、ピンポン♪」あるいは「ブッブー♪」。遊びながら楽しく言葉を学びましょう。
◇基本の遊び
カードのリングを外し、動物カードだけをカルタのように広げて並べ「かえるさん、どこかな?」と聞きます。お子さんが見つけたら◯ボタンを押し、「かえるが なく」と二語文を読みましょう。間違えたら×ボタンを押し、再チャレンジ。カードの数を減らすなど、見つけやすいように誘導しましょう。
◇言葉がけのヒント
「かえるさん、なんてなくのかな。ゲコゲコかな」
カードを見ながら、お話しを広げていくと興味が増してきます。
「赤いもの、どーれ?」
赤、青、黄色など、色シリーズで聞いてみましょう。
カードだけでなく、おうちにあるものを二語文で話してみます。
「まるい、おさら」「つめたい、ぎゅうにゅう」「あかい、くつ」
意識して言葉にして伝えることで、お子さんの語彙が増えます。
◇発達のアドバイス
〈1歳〉
ボタンを押すと音が出る→自分の行動が結果につながる楽しさを存分に味わいましょう。〇×の認識はまだ先でよく、ただ自分の行動を楽しんでほしい時期です。結果が出る達成感を感じながら、満足するまでくり返しボタンで遊びましょう。「やったー! できた!」という思いが次の意欲へとつながっていきます。
〈2〜3歳〉
「あたり~。ピンポン、ピンポン♪ うれしい」
「はずれ~。ブッブー♪ 間違えちゃった、えへへ」
「間違えたくない」という思いが強いお子さんもいますが、ベビーブック世代は「間違えちゃった。えへへ」くらいの気持ちでいられるようにしてあげることが大事です。
まわりの大人が正解を求めすぎると、間違いを恐れ、自分から行動しなくなってしまいます。〇×ボタンで楽しい雰囲気をつくりながら、間違いを恐れず挑戦できるようにしていきましょう。
◇遊び方のヒント
〇パラパラめくって、どれにする?
全部のカードをリングにはめてパラパラめくり、「ストップって言ったら止めるよ」と言います。お子さんが「ストップ」と言ったら、めくるのを止め、出てきたカードをお子さんに見せて、「これ、なーんだ?」。
「ホットケーキ」
「(○ボタンを押して)ピンポン、ピンポン♪ あたり〜!」
「クリームパンダちゃん、何してるかな?」「そう、食べてるね」
「ホットケーキを たべる」と、二語文を読み上げます。
どのカードが出てくるかわからない偶然性を楽しみながら、形容詞+名詞、名詞+動詞の例をたくさん聞かせてあげましょう。
〇カードの動作をやってみよう!
カードにある生活用品をあらかじめ用意し、並べておきます。
そして、カードを見せながら、
「ぼうしを かぶる」
「はぶらしを もつ」
「えほんを よむ」
「つみきで あそぶ」
などと問題を出します。
そして、並べてある生活用品を使って、お子さんにその動作をやってもらいます。できたら、◯ボタンを押して、喜びましょう。
言葉と自分の動作が結びつくことで、体感しながら動詞を覚えることができます。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい! と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと