
子どもが熱を出したときや、黄色や緑色の鼻水が出るときなど、看病をしていると対応に悩む場面も多いものです。3人の子どもを育てるママ小児科医が、ホームケアや受診の目安についての悩みに答えます。

Q.2 熱があるときは、厚着と薄着のどちらがよいのでしょうか?
Q.3 夜になると再び熱が上がり、朝になると下がるような場合は再度病院で受診したほうがいいですか?
Q.4 40度近い熱が出ると、脳に悪い影響がないか心配です。
Q.5 鼻水が黄色や緑色になったら、細菌に感染したということですか?
Q.6 体調が悪く食欲がないとき、アイスクリームやゼリーを食べさせてもいいですか?
Q.1 熱があるときは、お風呂に入れてもいいですか?

A.
熱があっても、ぐったりせず、落ち着いた様子で過ごせているなら、お風呂に入れてかまいません。ただし、湯船で長く遊ばせると体力を消耗するため、短時間ですませましょう。入浴後は体をよく拭き、湯冷めしないようにします。
汗をかいた皮膚を長時間そのままにしておくと、蒸れやかぶれなどの皮膚トラブルにつながることがあります。特にアトピー性皮膚炎などで皮膚が弱い子どもは、清潔を保つことが大切です。入浴が難しいときは、無理をせず、ぬるま湯でしぼったタオルで体を拭き、衣服を着替えさせるだけでもよいでしょう。
Q.2 熱があるときは、厚着と薄着のどちらがよいのでしょうか?

A.
熱が上がり始めるときは、手足が冷たくなり、寒がって震えることがあります。このときは、布団や衣服で寒くないように調整しましょう。熱が上がりきると、今度は汗をかいて暑がることがあるため、衣服を一枚減らすなどして調整します。
汗をたくさんかいたら、体を拭き、ぬれた衣服は着替えさせましょう。衣服の調整は、寒がっているか、暑がっているかを見ながら、そのときの子どもの様子に合わせることがポイントです。
Q.3 夜になると再び熱が上がり、朝になると下がるような場合は再度病院で受診したほうがいいですか?
A.
ウイルス感染による発熱は、一定の高さが続くとは限らず、上がったり下がったりすることがあります。治りかけにも、日中は熱が下がっているのに、夕方から夜になると再び上がる状態が数日続き、その後おさまるケースがあります。
そのため、「また熱が出た」という理由だけで、必ずしもすぐに受診する必要はありません。朝になって熱が下がり、子どもが元気に遊び、水分もとれているなら、まずは様子を見てもよいでしょう。ただし、高熱が何日も続く、ぐったりしている、顔色が悪い、呼吸が苦しそうなど、普段と違う様子がある場合や、症状をやわらげる薬が必要な場合は受診してください。
Q.4 40度近い熱が出ると、脳に悪い影響がないか心配です。
A.
子どもは、インフルエンザなどの感染症で40度近い高熱が出ることがありますが、感染症による高熱だけで、直ちに脳が傷つくわけではありません。体温の数字だけを見て慌てるのではなく、子どもの全身の様子を確認することが大切です。
熱が高くても、呼びかけに反応し、水分がとれていて、比較的元気がある場合は、まずは自宅で様子を見てもよいでしょう。高熱が続く場合や、受診すべきか迷う場合は、診療時間内にかかりつけ医へ相談しましょう。一方、ぐったりして反応が鈍い、顔色が悪い、呼吸が苦しそうなどの症状があるときは、熱の高さにかかわらず速やかに受診を。けいれんが5分以上続く場合は、救急車を呼びましょう。
Q.5 鼻水が黄色や緑色になったら、細菌に感染したということですか?
A.
かぜの終盤に鼻水が黄色や緑色になることは珍しくなく、色がついたというだけで細菌感染とは限りません。体がウイルスと闘ったあとの細胞などが鼻水に混ざり、色が変わって見えることがあります。鼻水の色だけで、病気の重さや治りかけかどうかを判断することはできません。
ただし、黄緑色で粘り気のある鼻水が長く続く場合は、中耳炎や副鼻腔炎を起こしている可能性があります。鼻水がなかなか治らない、発熱やせきが悪化する、耳を痛がるなど、ほかの症状も見られるときは、小児科や耳鼻科を受診しましょう。
Q.6 体調が悪く食欲がないとき、アイスクリームやゼリーを食べさせてもいいですか?
A.
食欲がなく、ほかのものをほとんど食べられないときに、子どもがアイスクリームやゼリーを欲しがるなら、無理のない範囲で食べさせてもかまいません。少量でも水分やエネルギーをとることにつながります。
ただし、おう吐や下痢など胃腸炎の症状があるときは、脂肪分の多いアイスクリームやお菓子は控え、果汁の多いジュース(果汁100%のりんごジュースやオレンジジュースなど)も避けましょう。

八重樫未来先生
医療法人社団モルゲンロート 豊洲みんなクリニック豊洲院 院長。日本小児科学会認定 小児科専門医。3人の子どもを育てるママドクターとして活躍中。
イラスト/よしださやか 文/安永美穂 構成/KANADEL
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