タイガー・ウッズも6度の優勝を果たした、世界ジュニアゴルフ選手権は、世界トップゴルフプレーヤーの登竜門として知られ、51年の歴史を持つ大会です。この大会で、史上初の2連覇の快挙を成し遂げたのが、なんと弱冠小学1年生の、須藤弥勒(すとうみろく)さんです。
(『小学一年生』2018年10月号では、スポーツで活躍している小学生を紹介する記事「すごいぞ! スポーツ1とうしょう」を掲載しています。 本誌もあわせてご覧ください。)
■一生続けられるスポーツを
ゴルフを始めたのは、1歳半の時。お兄さんがやっているのを見て面白そうだと思い、ゴルフに興味を持ち始めたという弥勒さん。
お父さんはウェイトリフティング、お母さんはフィギュアスケートと、スポーツ経験のあるご両親。子供達には絶対スポーツをやらせたいけれど、自分たちがやったことのないスポーツで一生続けられるものをと思い、ゴルフを勧めたのだとか。
最初はゴルフのおもちゃで遊んでいましたが、徐々に才能を開花させ、本格的な練習が始まりました。
■みんなの応援がモチベーションに
ゴルフのことになると目の色が変わる弥勒さんですが、ふだんは普通の女の子。3人兄弟の末っ子で、面倒見のいいお兄さんは練習も手伝ってくれます。「だれがお母さんと一緒にお風呂に入るか」を巡って兄弟喧嘩をすることもあるなど、まだまだ子供らしい一面も。
元気いっぱいで明るい弥勒さんは、みんなの人気者。2018年7月にアメリカで行われた、世界ジュニアゴルフ選手権の時には、試合前、一生懸命練習している弥勒さんを見た地元の人たちが、差し入れを持ってきてくれました。
学校の友達や先生も応援してくれています。自宅の練習場で練習していると、通りかかった近所のおばさんが「この前のテレビ見たよ! 頑張ってね!」と声をかけてくれます。
「みんなが応援してくれたり、ほめてくれるのがすごくうれしいです」と、満面の笑みで語る弥勒さん。たくさんの声援が努力の源になっています。
■将来の夢は「伝説のプロ」
2018年7月に、世界ジュニアゴルフ選手権で、史上初の2連覇という偉業を達成。いつも自信に満ちている弥勒さんですが、優勝が決まった時は、ホッとしたと言います。
優勝のご褒美はTボーンステーキ。本場の味を堪能しました。しかし、練習の鬼、弥勒さんは、その余韻に浸ることなく、翌日もコースを回ったそう。
そんな弥勒さんが次に狙うのは、史上最年少のアマチュア優勝。そして将来は、「伝説のプロ」になるのが目標です。
ただのプロではなく、ゴルフ史、みんなの記憶にずっと残り続ける、そんな伝説的存在をめざしているのです。
須藤弥勒(すとうみろく)さん
『小学一年生』認定スーパー小学生。
群馬県の小学1年生。 お風呂が大好きで、いい香りの石鹸で体を洗うのが最近のお気に入り。
(取材・文/青木こずえ 写真/平田貴章)
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