幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2025年4・5月合併号
アンパンマン ひかってりんりん♪ サイコロボール
投げたり振ったりすると、振動に反応してピカピカ光る&鈴がリンリン鳴るサイコロボール。パーティー帽をかぶったアンパンマンと仲間たちのかわいいデザイン。
光と音を楽しみながら、数を学んだり、ボール遊びで体を動かしたりしましょう!
◇基本のあそび
おうちの方とお子さんが順番に、サイコロボールを転がしたり、投げたりします。出た目を見て、キャラクターと数字を確認。数字の数だけ手をたたき、数を体で覚えましょう。
◇言葉がけのヒント
お子さんの動きに合わせて、言葉を添えてみましょう。
サイコロをお子さんが転がしたら、「転がったね、コロコロ~」。音がしたら、「音がするね、リンリンリン~」。投げたら「投げたね、ポーン」。光ったら「光ったね、ピカピカ~」。お子さんの動きに言葉が添えられることで、動きと言葉が結びついていきます。
「くださいな」「はい、どうぞ」「ありがとう」
サイコローボールをやりとりしながら、おうちの方がコミュニケーションに用いる言葉を発していきましょう。「ありがとう」という言葉がスッとでるようになってほしいですね。
◇発達のアドバイス
<1歳>
「コロコロ」「リンリン」「ピカピカ」など、お子さんの動きに合わせて擬音語を使うことで、動きと言葉が結びつきやすくなります。おうちの方が積極的にさまざまな言葉を使うことが、お子さんの発語を促します。
<2~3歳>
数字と数量を認識できるようにするために、生活の中に「かぞえる」ことを取り入れましょう。楽しくかぞえられるように、たとえば電車が好きなお子さんなら、電車のおもちゃを並べて「電車いっぱい、いくつあるかな?」「かぞえてみようか」などと声をかけ、まずはおうちの方がかぞえてみせます。
お散歩をしながら、咲いているお花をかぞえたり、石を並べてかぞえたり、おやつをかぞえて取るなど、「いくつあるかな、かぞえてみたいな」と感じさせる場面を見つけ、楽しくかぞえられるようにすることが大切です。サイコロボールで数を認識させた後は、日常でもいろいろなものを数えてみましょう。
◇遊び方のヒント
〇言葉と動きを合わせよう
「サイコロくださいな、コロコロしてね」
お子さんにサイコロを転がしてもらいます。
「コロコロしたね、ありがとう」「コロコロ行くよ、キャッチしてね」
お子さんと向かい合い、言葉のやり取りをしながら、動きを促します。
「今度はリンリン、聞かせてね」
お子さんがサイコロを振って音が鳴るように促します。
「聞こえたよ、ありがとう」
慣れてきたら、おうちの方が「リンリン」と言ったらサイコロを鳴らす、「コロコロ」と言ったら転がす、「くださいな」と言ったらおうちの方に渡すなど、聞いた言葉に反応して動くことを楽しみます。
〇今日のおやつはいくつかな
お皿にラムネなど、お子さんのおやつ(数えやすいもの)を入れて置きます。
「おやつにするよ。今日はいくつにする? サイコロで決めよう」「いくつがでるかな~」サイコロを転がして、出た目の数字の横の星の数をかぞえます。
「今日はバイキンマンが出たね。星は1、2。2だね。おやつを2、取ってね」
「1、2」
数えながら、おやつを自分のお皿にのせます。
数を認識するには、「かぞえたくなること」が大事。生活の中で楽しくかぞえることを取り入れていきましょう。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい! と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと