子どもが野菜好きになる「魔法のレシピ」をスズキエミさんが伝授!
お子さんの野菜嫌いに悩むあなたへ。レシピとヒントを毎月お届けします!
栄養たっぷりの野菜を食べてほしい! そう思うのに、1~3歳頃は、子どもの“野菜嫌い”に悩まされる時期。そこで『ベビーブック』では、別冊付録の表紙で、料理家・スズキエミさんの「野菜の料理」を1年間連載しています。
表紙のレシピ【ミニトマトのシャーベット】
ミニトマトを湯むきして凍らせ、コロンとかわいいデザートに。
レモンシュガーのスッキリとした甘さが、暑い夏にぴったり!
果肉がシャリシャリとした食感になり、種は気になりません。
『ベビーブック』2019年7月号・別冊表紙掲載
◆材料(2人分)
ミニトマト 200g
砂糖 40g
レモン汁 1/2個分
◆作り方
【1】ミニトマトはへたを取り、へた側とへたの反対側に、包丁の刃先で小さく切れ目を入れる(Point1参照)。
【2】鍋に湯を沸かし、1をすべて入れる。皮がむけてきたら、すぐに網じゃくしなどですくって氷水に取り、皮をむく(Point2参照)。
【3】バットに2を並べ、全体に砂糖を振り、レモン汁をかけ、1時間ほど常温に置いて砂糖を溶かす。砂糖がほぼ溶けたら、冷凍庫で半日以上冷やす。子どもにはミニトマトを半分~1/4に切って器に盛る。
*普通のトマトで作る場合は、湯むきしたあと、砂糖とレモン汁といっしょにミキサーにかけてジュース状にし、密閉容器などに入れて冷凍します。3時間くらいして、半凍りになったら、フォークなどで混ぜ合わせて空気を入れます。これを2、3回くり返すとなめらかなシャーベットに。砂糖の分量は、ミニトマトより多めに(50~60g)入れると甘みと酸味のバランスがよいです。
◆Point1
包丁で切れ目を入れておくと、湯むきしやすくなります。あればペティナイフなどの尖った刃先で、皮に傷をつけるようにプスッと刺すだけでOK。深く刺さないように気をつけて。
◆Point2
熱湯に入れると数秒で皮に亀裂が入るので、すぐにすくい上げ、氷水にさらします。長くゆでると実が崩れてしまうので、手早く!
今月のテーマ「トマト」を子どもと楽しむために
(左)トマトと豆腐の卵炒めのっけ丼 (右)ミニトマト入りおでん
https://www.instagram.com/suzukiemi.gohan/
トマトは皮を取り除くだけで、口当たりがよくなる
太陽の光を浴びて真っ赤に熟し、甘くなるトマト。そう、夏はトマトの季節!
「子どもは酸っぱいトマトが苦手なので、へたの近くまで赤く熟した夏のトマトは甘くて食べやすいですね。青い部分があったら、すぐに冷蔵庫へは入れないで、日の当たる窓際に置いて追熟させると甘くなります」
トマトの“皮”や“種”の食感が嫌いな子もいますね。
「皮は消化がよくないし、小さい子はのどに貼り付いてしまうこともあるので、湯むきしてあげるのがおすすめです。シャーベットはトマトでも作れますが、今回は形のかわいいミニトマトで作ってみました。数は多くなりますが、1個ずつ湯むきする必要はなく、湯に一度に入れて皮がむけるので簡単ですよ。凍らせると、種も気にならずにいっしょに食べられます」
湯むきトマトは豚汁やおでん、炊き込みご飯にも!
トマトというと、サラダやマリネにしがちですが、ほかにはどんな使い方があるのでしょう?
「みそ汁やスープ、炒め物や煮物、何でも合います。わが家では夏の豚汁はトマト入り。冬のおでんにもミニトマトを入れます。『湯むきトマトの煮浸し』もよく作るメニューで、夏は冷やしていただきます。ふわふわの卵、豆腐、トマトを塩味で炒めてのせた丼も人気です。あとは、カレーや炊き込みご飯に入れることも。普段のおかずがさっぱり味になるので、試してみてくださいね」
教えてくれたのは
スズキエミさん
料理家。料理教室「暦ごはんの会」主宰。宮城県の米どころの農家に生まれ育つ。素材の持ち味を生かした、季節を感じられるレシピが人気。小学生の男の子のお母さん。
撮影/砂原 文 スタイリスト/黒木優子 構成・文/水口麻子