子どもが野菜好きになる「魔法のレシピ」をスズキエミさんが伝授!
お子さんの野菜嫌いに悩むあなたへ。レシピとヒントを毎月お届けします!
栄養たっぷりの野菜を食べてほしい! そう思うのに、1~3歳頃は、子どもの“野菜嫌い”に悩まされる時期。そこで『ベビーブック』では、別冊付録の表紙で、料理家・スズキエミさんの「野菜の料理」を1年間連載しています
表紙のレシピ【煮干しの大根スープ】
大根の辛みや、シャキシャキの硬い食感が苦手な子に
おすすめなのが“1㎝角”に切って煮る大根スープ。
やわらかく煮えて、甘みがあり、口に入れやすいサイズ!
煮干しでうまみが深まるから、味つけは塩だけで十分です。
『ベビーブック』2020年1月号・別冊表紙掲載
◆材料(4人分)
大根 1/5本(200g)
にんじん 1/2本
長ねぎ 1本
木綿豆腐 1/4丁
煮干し 6尾
昆布 5cm角1枚
塩 小さじ2/3
酒 大さじ1
◆作り方
【1】大根、にんじんは皮をむいて1㎝角に切る。長ねぎは1㎝長さに切る。豆腐は1㎝角に切る。煮干しは頭とはらわたを取り除き、半分に割る。
【2】鍋に1の大根、にんじん、ねぎの白い部分、煮干し、昆布、水4カップを入れて中火にかける(Point1参照)。沸騰したらアクを取り、弱火で8分ほど、大根とにんじんがやわらかくなるまで煮る。昆布、煮干しは菜箸で取り出す(そのまま残して食べてもよい)。ふたをして、20分ほど休ませる。
【3】【2】にねぎの青い部分、豆腐、塩、酒を加え、ひと煮立ちさせる。
◆Point1
煮干しは頭とはらわたを除くと、苦みや臭みが出ない。また、半分に割ることでうまみが出やすくなる。
今月のテーマ「大根」を子どもと楽しむために
(左)煮干しの根菜&大豆スープ (右)大根と豚肉の炒め物
https://www.instagram.com/suzukiemi.gohan/
1㎝角の大根は早く火が通り、子ども好みの食べやすさ
大根というと、大きく切っておでんや煮物に使う、スライサーでサラダにする、というイメージがありますよね。でも、子どもにおすすめなのは“角切り”なんです!
「私は大根を1㎝角に切るのが好き。野菜がごろっと大きいより、角切りのほうが早く火が通ってやわらかくなり、甘みが出やすく、子どもも食べやすいです。1㎝角の大根は、しらす干しやツナ缶と炊き込みごはんにしたり、炒め物にしてもおいしいですよ」
スープは大根の甘みと、煮干しのうまみをしっかりと感じられます。
「昆布だしだけより、煮干しを入れることでうまみがぐっと力強くなるんです。肉や魚を入れなくても、野菜と豆腐だけで満足できる。豆腐の代わりに、大豆缶を使うこともあります。それに、煮干しは入れっぱなしでいいからラク。だしが出たら箸で取り出してもいいし、そのまま食べればカルシウム補給にもなります」
大根スープはたっぷりつくって、みそ汁、リゾット、うどんに七変化!
大根スープにみそを溶けば、みそ汁にもなりそうですね。
「そうなんです! みそ汁で大根を1㎝角に切るのは新鮮、と言われます。ミネストローネのときだけ、という人が意外と多いんですね。大根スープは最後にトマト、ごはんを入れて粉チーズを振ればリゾットになりますし、しょうゆを足して煮込みうどんにしても。具だけ少し取り出して、塩とすりごまであえれば、お弁当のおかずにもなるので、たっぷりめにつくると便利ですよ
教えてくれたのは
スズキエミさん
料理家。料理教室「暦ごはんの会」主宰。宮城県の米どころの農家に生まれ育つ。素材の持ち味を生かした、季節を感じられるレシピが人気。小学生の男の子のお母さん。
撮影/砂原 文 スタイリスト/黒木優子 構成・文/水口麻子