子どもが野菜好きになる「魔法のレシピ」をスズキエミさんが伝授!
お子さんの野菜嫌いに悩むあなたへ。レシピとヒントを毎月お届けします!
栄養たっぷりの野菜を食べてほしい! そう思うのに、1~3歳頃は、子どもの“野菜嫌い”に悩まされる時期。そこで『ベビーブック』では、別冊付録の表紙で、料理家・スズキエミさんの「野菜の料理」を1年間連載してきました。最終回の今月は、「いちご」がテーマ。親子で楽しめるデザートをお届けします。
表紙のレシピ【いちごマリネ添え ミルクプリン】
甘みの強いいちごが増えていますが、品種によっては酸味が
あるものも。いちごの甘ずっぱさが苦手というお子さんには
酸味をやわらげ、いちごの甘みを補う簡単なテクニックとして
是非おぼえておきたいのが小さく切って砂糖をまぶす“マリネ”。
コトコト煮るジャムより簡単で、フレッシュな味わい!
ミルクプリンに添えれば、おしゃれなデザートになります。
『ベビーブック』2020年3月号・別冊表紙掲載
◆材料(4人分)
- ミルクプリン
牛乳 400ml
粉ゼラチン 6g
砂糖 30g
- いちごマリネ
いちご 大5粒
砂糖 大さじ11/2
レモン汁 1/8切れ分
◆作り方
【1】小鍋に牛乳、粉ゼラチン、砂糖を入れて弱火にかけ、煮溶かす(砂糖が溶ける80度くらいになればよい)。火を止め、鍋底を冷水で冷やしながらとろりとするまで混ぜ、水でぬらしたプリンカップに入れ、冷蔵庫で2時間以上冷やし固める。
【2】いちごは1cm角に切り、砂糖とレモン汁を加えて混ぜる(Point1参照)。30分ほど置いてなじませる。
【3】【1】を型から取り出して器に盛り、【2】のマリネをのせる。
※大人は好みでマリネにリキュールを加えたり、仕上げにミントの葉を飾ったりしても。
※型から出さない場合は、粉ゼラチンの量を少し減らしてやわらかめに作ってもOK。
◆Point1
いちごは小さく切ることで、すぐに全体に砂糖がなじんで、短時間でマリネできる。
今月のテーマ「いちご」を子どもと楽しむために
(左)いちご白玉の白あん汁粉 (右)いちごと檸檬寒天のあんみつ
https://www.instagram.com/suzukiemi.gohan/
酸味がやわらぐように、少し甘みを補ってあげましょう
旬の新鮮ないちごは、そのままでも十分甘くておいしいと大人は思いますが、小さい子は「酸っぱい」と感じることもあるようです。
「最近では息子もいちごが好きになりましたが、小さい頃は酸味に敏感だったので、つぶして砂糖と牛乳を混ぜてあげていました」
いちごスプーンでつぶして食べるのは、昔懐かしいですね。「いちごマリネ添え ミルクプリン」も、いちごと砂糖、牛乳を使っていて材料は同じなので、どこか懐かしいやさしい甘さ。でも、見た目はぐっとおしゃれなデザートに! ぷるんとした食感のミルクプリンと、甘酸っぱいいちごマリネがぴったりの相性です。
「いちごマリネは砂糖をまぶすだけだから、忙しいときも簡単なんです。小さい子も、生のフレッシュないちごの風味を楽しめますよ。日持ちするほうがよければ、鍋で煮詰めればジャムになりますので、お好みでどうぞ」
いちごは「白あん」の甘みとも合い、春らしいマッチングに
牛乳以外で、いちごに合う食材はあるでしょうか? いちご大福は、いちごとあんこという組み合わせですね。
「私は小豆のあんこよりも、白あんといちごの組み合わせが好き。白あんは上品であっさりした甘みで、いちごの甘酸っぱさを生かしてくれるし、白い色にいちごの赤が映えるんです。『白あん汁粉』にいちご、桜の塩漬け、白玉などを添えたり、『檸檬寒天』に白あんといちご、檸檬シロップを合わせるのも、わが家では春の恒例おやつなんですよ」
教えてくれたのは
スズキエミさん
料理家。料理教室「暦ごはんの会」主宰。宮城県の米どころの農家に生まれ育つ。素材の持ち味を生かした、季節を感じられるレシピが人気。小学生の男の子のお母さん。
撮影/砂原 文 スタイリスト/黒木優子 構成・文/水口麻子