トイレトレーニングの極意は子どもを構えさせないこと!『ベビーブック7・8月合併号』育児特集番外編Q&A

子どもが嫌がったり、うまくいかなくて大人がイライラしてしまったり……トイレトレーニング中の悩みはつきませんよね。保育サロンでトレーニングクラスを開設している森田麻琴先生に、さまざまな疑問・悩みにお答えいただきました。

Q.1 おしっこが出たかどうかを子どもが教えてくれず、おしっこサインがなかなかわかりません。

Q.2 夏から始めたほうがいいと聞いたのですが、本当ですか?

Q.3 トイレに行こうと誘っても嫌がります。どうすればいいのでしょうか?

Q.4 旅行や帰省など、普段の生活と違うスケジュールのときにおむつで過ごすと戻ってしまいますか?

Q.5 トイレ嫌だ、オムツがいい、と拒否されたら、どうすればいいですか?

Q.6 拭き方はどうやって教えればいいでしょうか?

Q.7 失敗が続くとつい怒ってしまいます。どんな言葉をかければいいでしょうか。

 

Q.1 おしっこが出たかどうかを子どもが教えてくれず、おしっこサインがなかなかわかりません。

A.

子どもはおしっこが出てもなかなか教えてくれないものですが、もしかするとおしっこがしたいのかな?というサインは読み取ることができます。
遊んでいる最中にもぞもぞと動いたり、逆に動きが止まったり、忙しそうに「早送り」で動いたりしたら、おしっこが出そうなときかもしれません。トイレに誘ってみるといいでしょう。
ただ、初期のころはおしっこのサインがわからなくても問題ありません。起床時やお出かけ前にトイレに行って、出ても出なくても20秒座る。これを習慣づけていれば、次第にタイミングが合うようになります。
 

Q.2 夏から始めたほうがいいと聞いたのですが、本当ですか?

A.

夏場をおすすめしているのは、夏は暑さのせいで水分をたくさんとることにより排尿間隔が短くなるので、トイレに座ったタイミングでおしっこが出やすいからです。トイレでおしっこに成功する回数が増えると親子ともに自信がつき、ストレスなく取り組むことができます。

Q.3 トイレに行こうと誘っても嫌がります。どうすればいいのでしょうか?

A.

誘うタイミングが大切です。大人でも、おもしろいテレビを観ている最中はトイレを我慢しますよね。子どもも同じです。遊んでいるときや何かに夢中になっているときに誘われても嫌がります。
お出かけ前やお風呂に入る前など、何かをする前に誘うのがおすすめです。動くついでに寄る、というように、軽い感じで誘ってあげると、子どもも緊張せず自然な流れで行くことができます。

Q.4 旅行や帰省など、普段の生活と違うスケジュールのときにおむつで過ごすと戻ってしまいますか?

A.

トレーニングを始めている子は、一時期休んだとしても0(ゼロ)の状態に戻ることはありません。ひとつ前の段階に戻るかもしれませんが、再開するとまたできるようになります。安心してくださいね。
体調不良のときもお休みしてOKです。薬の影響で排尿間隔も乱れるので、無理をせずおむつに戻してまずは回復を優先してください。元気になったら少し経つとちゃんとできるようになります。

Q.5 トイレ嫌だ、オムツがいい、と拒否されたら、どうすればいいですか?

A.

2、3歳ごろの子はイヤイヤ期とも重なって激しく拒否し、それでおうちの人もイライラしたり落ち込んだりして力が入りすぎてさらにうまくいかない、という悪循環に陥りやすい時期です。
この時期の子は何かを制限されたりやらされることを嫌がるので、自分で選ばせてあげるといいでしょう。おむつとトレーニングパンツを並べて「今日はどっちにする?」と聞いたり、何種類かのキャラクターが描かれたパンツを並べて「どれにしようか?」と問いかけたりしてみると、自分からはくようになるかもしれません。
あまり強く嫌がるようでしたら、しばらくお休みしてもOK。おうちの人が「やらなきゃ」と力が入りすぎると、余計に嫌になって親子ともにストレスが溜まります。無理に進もうとするより、ゆっくりでいいんですよ。

Q.6 拭き方はどうやって教えればいいでしょうか? 

A.

トイレトレーニングの最中は拭くところまで教える必要はありません。自分で拭けるようになるのは、うんちは5歳くらいから、女の子のおしっこで3歳くらいからです。
それまではおうちの人が拭いてあげるときに、「うんちのときは前から後ろに向かって拭くんだよ」などと説明しておくとよいでしょう。

Q.7 失敗が続くとつい怒ってしまいます。どんな言葉をかければいいでしょうか。

A.

失敗したときは、「大丈夫だよ」と言葉をかけてあげてください。この言葉は、どんなときもおすすめです。大人にも子どもにとっても心が元気になる言葉だと思っています。
怒ってしまうということは、おうちの人に相当なストレスが溜まっている状態です。心のゆとりをなくしてしまっているので、そんなときは一度お休みしてもいいでしょう。
失敗したとき、本人が一番落ち込んでいます。そこへおうちの人が怒ってしまうと、さらに傷ついてトイレが嫌になってしまいかねません。こうなると逆に長引いてしまいます。
とはいえ、何度も漏らして汚されると、精神的にも肉体的にも疲れてイライラが溜まってしまいますよね。そんなときはおむつかトレーニング用おむつに頼って、心にゆとりをも
って生活できることを優先してください。
もし、ついカッとなって怒ってしまった場合は、すぐに謝ること。それが良好な親子関係にもつながります。

 

森田麻琴先生
ビーンズファミリー株式会社代表取締役。保育士歴16年。保育サロン「コスギビーンズ」にて日本で唯一のトイレトレーニングクラスを運営、人気を博している。

イラスト/ハヤシフミカ 文/洪 愛舜 構成/童夢

トイレトレーニングを始めている人もこれからの人も必見! 『ベビーブック』2020年7・8月合併号「もっとベビーブックwith HugKum」では、おむつ卒業までを3つのステップに分け、トイレへの誘い方や回数、期間などを具体的にアドバイスしています!

 

育児特集 番外編Q&A【もっと教えて、先生!】全記事リストはこちら

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