幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2020年9月号
アンパンマン おふろで! みずあそびで! ウキウキ♪アイスクリームやさん
アンパンマンと仲間たちがかわいいアイスクリームになりました。お店に並べたり、コーンやカップと組み合わせたりなど、アイスクリームやさんごっこが楽しめます。軽くて丈夫なウレタン製で水にぷかぷか浮かぶので、おふろやお外での水遊びにぴったり!
基本の遊び
アイスクリームやさんの開店準備から楽しもう
アイスクリームやさんの台の絵に合わせてアイスクリームをさして並べ、カップとコーンはレジの前にさします。開店準備が整ったら、おうちの人とお子さんがお客さんとお店の人の二役に分かれ、「いらっしゃいませ」「キャラメル味のアイスをください」などとアイスクリームやさんごっこを楽しみましょう。
◆言葉かけのヒント
「いらっしゃいませ~。おいしいアイスクリームやさんです」「何の味がいいですか?」
「バニラとキャラメル味をください」「カップとコーンどちらにしますか?」
あいさつをしたり注文を聞いたり、お店やさんにはいろいろな言葉のやりとりがあります。おうちの方がリードをしながら、いろいろな言葉を引き出しましょう。
「アンパンマンアイスとコキンちゃんアイスをください」
味の名前がわかりづらそうなときは、キャラクターの名前でやりとりしてもOK
アイスクリームを積み重ねて作り、レジスターのところで
「ピッ、300円です」
◆発達のアドバイス
<1歳>じっくり取り組む姿を見守って
アイスクリームの凹凸を組み合わせたり、アイスクリームやさんの台にアイスクリームを差し込む作業は、手先をたくさん使います。おうちの方がやってしまうのではなく、お子さんにじっくり取り組んでもらいましょう。慣れるまでは時間がかかりますが、焦らず見守りましょう。くり返すうちに手先の器用さが育ち、また、だんだんと両手が役割分担をしてつかえるようになってきます。
<2~3歳>お子さんの気づきを大切にして
アイスクリームをアイスクリームやさんの台に並べながら、「ドキンちゃんの目がハートになってるね」などと気づいたことを言い合ってみましょう。
2歳ごろからは単語だけでなく、気づいたことや発見したことを「~みたいだね」「〇〇になっているね」などと言葉にして伝えられるようになります。お子さんが発する言葉はすべて否定せずに受け入れましょう。受け入れられたことで自己肯定感が育まれ、次への意欲につながります。
さらに発展させよう
1歳 色を見つけて重ねて、カラフルタワーを作ろう
おふろやビニールプール、またはバケツなどに水を張り、アイスクリームのパーツを全部、浮かべます。
おうちの方が「あかちゃんまんはどこかな?」などと声をかけ、お子さんがパーツを探します。
「あかちゃんまんは【赤】だね」「今度は【茶色】のアンパンマンを見つけて」などと、キャラクターと一緒に色の名前も言い、見つけた順に、パーツを立てて凹凸を組み合わせるのではなく、横にした状態で積み重ねていきます。「だんだん高くなるよ~」などと盛りあげ、崩れないようにバランスをとりながら重ねてもらいます。
楽しく遊びながら、少しずつ色の名前を知っていけるといいですね。
2~3歳 スリーヒントでアイスを探そう
おうちの方が3つのヒントを出し、それに合ったアイスクリームをお子さんに見つけてもらいます。はじめは2つのヒントからでもOK。
「ニコニコ顔・黄色と緑はどれだ?」→メロンパンナちゃん
「水色・目がぱっちり・シュワシュワソーダ味はどーれ?」→コキンちゃん
などと、ヒントを最後まで聞いてから探してもらい、見つけたらコーンとカップそれぞれに積んでいきます。ヒントに合うものを自分で発見する喜びが、次は何かな? と期待しながら相手の話を聞くことにつながります。
できあがったアイスクリームはアイスクリームやさんのだいに並べ、「いらっしゃいませ、どちらのアイスにしますか?」「カップのほうのアイスをください」「ピッ、100円です」など、レジスターも使って、アイスクリームやさんごっこを楽しみます。
お風呂などでの水遊びでも、室内でも楽しめますよ!
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい!と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと