幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2020年11月号
アンパンマン どうぶつ いっぱい! サファリパークはめえ
11月号のふろくは、お子さんが大好きな「はめえ」です。裏面は、広大なサファリパーク。実写の動物たちを並べて立てれば迫力満点! サファリカーを走らせながら、探検ごっこを楽しみましょう。
基本の遊び
ピースをはめてパズル遊び&ピースを立ててサファリパークごっこ
表は、同じ絵や写真のピースを外したり、はめたりしてパズル遊びができます。
裏は、サファリパークの場面。「サファリカーで探検しよう」と言って、サファリカーを走らせます。ゲートを入って最初に出会うのはきりん。お子さんにパーツの中からきりんを探してもらい、「仲間と一緒にいようね」と丸い穴に立てます。順次パーツを立て、サファリパークを完成させましょう。
「アンパンマンは何の動物が見たいかな?」「メロンパンナちゃん、その草を誰に食べさせようか?」などとおうちの方が聞き、お子さんが答えたら「出発!」と言ってサファリカーとキャラクターを一緒にその場所まで動かします。そして、キャラクターの声音で「ぞうさん、大きい!」「きりんさん、草をどうぞ」などと言いながら、キャラクターを使ってごっこ遊びを楽しんでもいいですね。
◇言葉かけのヒント
「しましまのしまうま! こっちのしましまは? とらだね」
「おしりが見えているね。ふさふさのたてがみはだれかな?」
動物の模様や色、体の特徴をよく見るように言葉をかけます。
「友だちのところに連れて行こうね。どこにいるかな」
「水の中にいるんだね」「木の上にのぼっているよ」
動物の生態を知らせ、よく観察するような言葉をかけて興味を引き出しましょう。
◇発達のアドバイス
<1歳> よく見て発見する喜びを味わわせましょう
動物のパーツは、そのままだとお子さんはパッと見るだけですが、おうちの方が「しましまだね」「鼻が長いね」などと声をかけることで細かい部分に気づくきっかけになります。そうすると、自分でも見つけたくなります。親子でものをじっくり見て、いろいろな発見をする楽しさや力をつけたいですね。
<2~3歳>楽しいと思えることを通して、意欲や粘り強さを身につけましょう
はめえ遊びは、形を認識する力を養います。同じ形はどこにあるか集中して探し、向きを変えたり裏表に注意したりしながら、ぴたっとはめることで、気持ちよさや「できた」という達成感を味わえます。最後までやり通す力にもなりますし、またやろうという意欲にもつながります。乳幼児期は「楽しい」と思えることを通して、自分でやりたいという意欲や最後までやり通す粘り強さを身につけていくので、おうちの方もぜひ一緒に楽しんでください。
さらに発展させよう
1歳 ピッタンコ遊び―動物になって仲間を探そう
パーツを広く散らして床に並べます。おうちの人が「動物さんをお部屋に入れるよ。ぞうさんになって迎えに行こう」と言い、お子さんと一緒に、ぞうの鼻を手で表現するなど体を使ってその動物になりきりながら、パーツを探してはめ絵をします。
「ピッタンコできるかな? どっちを向いているかな?」などと声をかけながら、お子さんが自分ではめるのを応援し、ピタッとはまったときの気持ちよさを感じさせましょう。
動物のパーツを全部はめ終わったら、おうちの方が「みんなもおうちに帰してあげようね」「アンパンマンとドキンちゃん、おうちに帰りましょう」などと声をかけ、お子さんがキャラクターのパーツを探してはめ絵をします。
はめえは、指先をたくさん使う遊びです。指先を細かく動かしたり、ぎゅっと力を入れる経験は、手先の器用さを育てます。楽しみながら繰り返しましょう。
2~3歳 道をのばして探検ごっこ
大きな紙を用意し、その上にサファリパークを置いたら、途切れている道をつなげるように道を描きます。道の途中に何があったら楽しいか、おうちの方とお話ししながら絵も描いていきましょう。「きりんさん、何を食べるかな?」「お山があったら楽しいね」などと自由にイメージを広げましょう。
大きなサファリパークが完成したら、動物のパーツをできるだけバラバラに散らばせて「道がつながったね。探検に出かけよう」と、サファリカーに好きなキャラクターを乗せるまねをして道の上を走らせます。「フラミンゴ、みつけた!」。見つけた動物はサファリカーに乗せるまねをして、サファリパークに立てていきます。後ろ姿の動物は「このおしり、だーれだ?」と当てっこするのも楽しいですね。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい!と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと