幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2021年4月号
アンパンマン ウィーン♪となるよ! スティックそうじき
ベビーブック初のスティック型掃除機おもちゃ。スイッチを押すと、「ウィーン♪」と本物の掃除機のような音が流れます。スティックをコロコロ動かすと、ダストケースの中のビーズが本物のごみを吸い込んでいるように、いきおいよくはねるのも楽しい!
◇基本の遊び
スティック掃除機の持ち手のスイッチを押しながら、テーブルや床の上で掃除機を動かします。「ウィーン」という音がごみを吸い取っている気持ちにさせてくれるので、リアルなお掃除ごっこが楽しめます。おうちの方は本物の掃除機、お子さんはスティック掃除機で、いっしょに掃除をしている気分を味わっても。
巻頭ふろくの「おでかけシールボード」を広げ、お掃除ルートを通ってごみシールを拾ったり、ごみ部品を掃除機でごみ箱まで押して遊ぶのも楽しいですね。
言葉かけのヒント
「まっすぐ前に進んでね」「どこを通ると早いかな」「角をうまく曲がれるかな」
目的の場所(ごみ箱)まで掃除機を動かすことを楽しめるような声かけをしましょう。
「ごみはどこにあるかな? テーブルの上かな? 下かな?」
いろいろな場所へ目を向けられるように、位置を示す言葉を使ってみましょう。
「くるくる~、掃除機を動かすとビーズがはねるね」
「掃除機を止めると、ビーズはどうなるかな?」
掃除機を動かすという行為と、ビーズがはねることの関連性に気づかせましょう。
◇発達のアドバイス
<1歳 手首のしなやかな動きを身につけよう>
スティック掃除機をスムーズに動かすには、力の入れ具合や、スティックの角度などにコツがあります。まずはおうちの方が動かし、タイヤが回る様子やビーズがポンポンと跳ねる様子を見せて、お子さんの「やってみたい」気持ちを刺激しましょう。慣れてきたら、「まっすぐ動かしてね」「テーブルの角を曲がってみようか」などとおうちの方が進む方向を誘導し、思い通りの方向に手を動かす力を育てていきます。
<2~3歳 位置関係の理解につなげよう>
掃除機を動かすときに、テーブルの上、いすの下、おもちゃ箱の中、冷蔵庫の前、など位置を表す言葉を意識して伝えてみましょう。実際にその位置に掃除機を動かすことで、位置関係を体感していきます。
◇発展あそび
1歳 テープのラインに沿って掃除機を動かそう
<準備>
・マスキングテープなどで床やテーブルに、直線、ジグザグなどのラインをつくる。大きな紙にマジックで線を描いても。
・巻頭ふろくのおでかけシールボードのごみ部品や、「ごみ」に見立てた丸めたティッシュペーパーなどを一つ、ラインのスタート地点に置く。
「ごみが落ちているね。掃除機をかけよう」「きれいにかけられるかな」と言い、ラインに沿ってごみを押しながら掃除機を動かすよう伝えましょう。
「まっすぐな道、スイスイ~」「今度はジグザグ、うまく曲がれるかな」。
ラインのはしからはしまでたどれたら、おうちの方がごみを拾い「ラインの上がきれいになって気持ちがいいね」と、掃除をする気持ちよさを言葉にして伝えましょう。
2~3歳 お掃除マンになって体を動かそう
「○○ちゃん、お掃除マンに変身!」と言ってスティック掃除機を持たせます。
「お掃除マン、いすの下にごみが落ちてます。」
「お掃除マン、テーブルの上にもごみがあります。ピカピカにしてください。」
いろいろな場所を指示して、お子さんに動いてもらいましょう。背伸びをしたり、腕を伸ばしたり、体を小さく丸めたりなど、いろいろな動きができるような場所を伝えるといいですね。
「お掃除マンがソファーのうしろにいきました。今度は冷蔵庫の前です。」など、お子さんの動きを実況中継するのも楽しいですよ。
最後は、「お掃除マン、お部屋がピカピカになりました。ありがとう。」と言って、終わりにしましょう。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい!と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと