今だから知っておきたい症状別のホームケア『ベビーブック12・1月号』育児特集番外編Q&A

新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ、ウイルス性胃腸炎……身近でどんな感染症が流行しても、家庭で大事なことは予防とホームケアです。長年地域の子どもたちの健康を支えている小児科医が、感染症やホームケアについての悩みに答えます。

Q.1 病気のとき、食事はどのようなものを食べさせればいいですか?

Q.2 薬を飲むのを嫌がります。どうすればいいでしょうか?

Q.3 夜中に急に39 度以上の発熱があれば、すぐに救急を受診すべきでしょうか?

Q.4 発熱して苦しそうな場合は、家にある解熱剤を使ってもいいのでしょうか?

Q.5 家族にうつらないためには、どんなことを心がければいいでしょうか?

Q.1 病気のとき、食事はどのようなものを食べさせればいいですか?

A.

病気のときには水分をしっかり体に取り込ことが大切なので、そのためには「糖質+塩分+水分」という「3点セット」を意識するといいでしょう。うどんやおかゆ、雑炊はこの3つがそろっているので、病気のときの「黄金メニュー」といえます。ただし、おかゆなどの柔らかいものを嫌うお子さんもいるかと思います。その場合は、「おむすび+味噌汁のスープ」でも構いません。これでも「3点セット」がしっかり揃っています。

Q.2薬を飲むのを嫌がります。どうすればいいでしょうか?

A.

粉薬ならコンデンスミルクやチョコペーストに混ぜて、ビスケットに塗って食べさせてみましょう。ビスケットの食感が、薬の味や粉っぽさをうまくカバーしてくれます。
ただし、どんなに工夫しても薬を飲むのを嫌がる子もいます。その場合は、薬を飲む以外のアプローチがあるかどうか、かかりつけ医に相談してみるといいでしょう。溶連菌感染症など必ず薬を飲まなければならない病気もありますが、飲み薬以外の方法で治療することもが可能な場合もあります。

Q.3 夜中に急に39 度以上の発熱があれば、すぐに救急を受診すべきでしょうか?

A.

熱以外の症状が見られないなら、解熱剤を使って朝まで様子を見ても構いません。朝、かかりつけ医の診療が始まったら受診しましょう。
発熱に加え、咳がひどい、おう吐が止まらないなど、眠れないほどつらそうな場合は、#8000(子ども医療電話相談)に電話して相談してみましょう。

Q.4 発熱して苦しそうな場合は、家にある解熱剤を使ってもいいのでしょうか?

A.

子どもの薬は年齢や体重で量を決めているので、他の人に処方された薬を使い回すことはおすすめしません。お子さんの月齢での使用が許可されている市販の子ども用解熱剤(主成分;アセトアミノフェン)を使用するのは構いません。

Q.5 家族にうつさないためには、どんなことを心がければいいでしょうか?

A.

インフルエンザや風邪の場合は、家の中でもマスクをつけて過ごすようにすると、家庭内感染防止になります。ウイルス性胃腸炎は吐物を処理する際にうつることが多いので、マスクをつけながら処理し、ゴミの始末まで終わった後はしっかり手を洗いましょう。
手洗いの後に拭いたタオルを通して感染することもあるので、ペーパータオルを使うか1人ひとり専用のタオルを用意してこまめに変えるようにしましょう。

 

川上一恵先生
かずえキッズクリニック院長。小児科専門医(日本専門医機構)、子どもの心相談医(日本小児科医会)、地域総合小児医療認定医(日本小児科医会)。筑波大学大学院博士課程修了後、茨城県立こども病院などでの研修を経て、2005年、東京都渋谷区にかずえキッズクリニックを設立。地域の頼れる小児科として、育児全般の相談も受け付けている。

イラスト/はったあい 文/洪 愛舜 構成/童夢

一年を通して感染予防に努める生活が続いていますが、特に感染症が流行しやすい冬を迎える前に、感染症対策の基本を見直しましょう。『ベビーブック』2021年12・1月号「もっとベビーブックwith HugKum」では、予防法のほかに症状別のホームケアを詳しく解説しています!

 

育児特集 番外編Q&A【もっと教えて、先生!】全記事リストはこちら

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