幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2022年9月号
シナぷしゅ ピンポン♪バスボタン&おでかけバス
シナぷしゅふろくがベビーブックに初登場!
バスの降車を知らせるバスボタンと樹脂製の丈夫なバスです。
ボタンを押すとピカっと光り「♪ピンポーン。つぎ、とまります。ぷしゅ!」の音声が流れます。バスにぷしゅぷしゅたちを乗せたり降ろしたりして遊びましょう。
◇基本の遊び
巻頭ふろく「シナぷしゅ バスマップポスター」を広げて指定の場所にバス停を置き、おでかけバスを走らせます。ぷしゅぷしゅたちをバス停で待たせ、バスがやってきたらバスに乗せます。バスボタンを押したら、次のバス停でバスを止めて降ろしましょう。
◇言葉かけのヒント
「お父さん指で押してみよう。ぎゅっ!」
バスボタンを押すときに力をかけやすいようにします。
「『次、停まります』って言ってるね。バスを降りるときにボタンを押すよ」
ボタンを押したらバスが停まることを伝えます。
バスマップポスターを広げて
「バスに乗ってお買い物。今日は何を買いに行く?」
「ぷしゅぷしゅが横断歩道で待っているよ。バスは停まって、ぷしゅぷしゅを渡らせてあげようね」
◇発達のアドバイス
1歳 両手をうまく使うように促そう
ボタンを押すと音が出ることがうれしくて、何度も押したがるでしょう。自分の行動が「音が出る」という結果につながる喜びがあります。おうちの方と一緒に喜びを共有しましょう。ボタンを押すときは、ボタンに手を添えながらもう一方の手でボタンを押すといったように、両手をうまく使うように促します。「ボタンを押したい」「音を鳴らしたい」という意欲があれば何度も挑戦しますから、だんだん両手をうまく使えるようになってきます。お子さんがチャレンジしているときは、おうちの方は手を出さず見守っていてくださいね。
2~3歳 遊びを通して「交通安全」にも目を向けよう
バスマップポスターには横断歩道や信号が描かれています。バスを走らせたり、ぷしゅぷしゅを動かしたりしながら、横断歩道を渡ることや信号の意味などをお子さんに話してあげましょう。おうちの方とお子さんがそれぞれぷしゅぷしゅを持ち、マップ上を歩かせながら、「外を歩くときは手をつないで歩こうね」「横断歩道は右・左を見てから渡ろう」「急に飛び出したら危ないよ」などと言いながら、交通安全の心得を伝えていきましょう。
◇さらに発展させよう
1歳 動きに合わせて言葉をかけよう
お子さんがバスを走らせるのに合わせ、おうちの方がストーリーをつけてあげましょう。
まずは、お子さんの思うようにバスを走らせます。例えばスーパーマーケットの近くにきたら、「スーパーに来たね。ぷしゅぷしゅが買い物したいって言っているから降ろしてあげよう」などと言い、お子さんがバスボタンを押す機会をつくります。またバスを走らせ、「もう少ししたら公園だね。公園までお願いします」などと少し先の目標を伝え、そこまで走らせてからお子さんにボタンを押してもらいます。ストーリー仕立てにしてバスを動かしてもらうことで、お子さんはますますバスを動かすことが楽しくなるでしょう。バスを走らせる、ボタンを押す、バスを止めることをくり返せるように、さりげなくリードしていきましょう。
2~3歳 バスマップポスターを飛び出そう!
バスマップポスターから飛び出して、おうちの中でバスを走らせましょう。「どこまで行きますか?」「玄関まで行きたいです」などと目的地を言い、そこまでバスを走らせてもらいます。玄関、テーブル、冷蔵庫前、本棚前など、おうちの中の名称も覚えられますね。
おうちの方がバスボタンを押し、お子さんに「ピンポーンって音が聞こえたら止まってね」と言い、走ったり止まったりをくり返しましょう。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい! と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと