幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2022年「ベビーブックFirst」冬号
育脳カシャカシャシート
握るとカシャカシャ音がする! 赤ちゃん大喜びの知育おもちゃ。押すと「ピッ!」と笛の音が鳴ったり、しかけをペロンとめくったり、タグを引っ張ったりと、赤ちゃんの興味を引くしかけで手指を使ってたくさん遊び、脳を育みましょう。ベビーカーや車のベビーシートに取り付けられるので、おでかけ時にも役立ちますよ。
◇基本の遊び
はじめはおうちの方と一緒に触り、カシャカシャとした感触や押すと音が出ることなどに気づかせ、おもちゃに興味を持たせます。その後、お子さんに渡して好きなように触ってもらいましょう。しかけをめくったり、引っ張ったりなど、手指を使ってたくさん遊びます。
◇言葉かけのヒント&発達のアドバイス
お子さんに好きなように触らせて、どこがお気に入りになるかを観察してください。「シャカシャカしたね」「ピッて鳴ったよ」など、オノマトペ(擬音語)を使ってお話してあげると、お子さんの興味がさらに広がっていくでしょう。
気に入ったところはくり返し遊びますので、「うちの子はこういうところが好きなのね」「こんな部分を触るのね」などと、お子さんについての新たな発見をおうちの方も楽しんでください。
<0歳後半~ おうちの方のリードで遊ぼう>
おうちの方がリードして遊び、お子さんがおもちゃに興味をもつきっかけをつくります。
「シャカシャカ、シュルシュル。聞こえるかな~」
聞き慣れない音に耳を傾けます。
「おててちゃん、こんにちは」「おててをここに乗せてごらん」
手で触ってみたくなるようにします。
<1歳前後~ 自分で遊ばせてみよう>
「○○ちゃん、はい、どうぞ」
手に持たせたら、どんな反応を示すでしょう。
手に持ったり、離したり、自分で触って感触を楽しむようになってきます。
「シナぷしゅ、いたね」「なでなでしよう」「くしゅくしゅ、さわさわ。いろんな音がするね」
お子さんの動きに合わせてお話をすると、自分の行動の意味がわかり、さらに遊びが楽しくなります。
<1歳後半~ 集中して遊ぶ姿を見守ろう>
遊びの中で心地よさ、楽しさを感じると、何度もくり返して遊ぶようになります。心地よさ、楽しさのポイントは一人ひとり違います。リボンを触る、なでる、ギューッとつかむなど、お子さんが好きなように遊ぶ姿を見守りましょう。夢中になっているときは声をかけず好きなように遊ばせておくことが大切です。集中力がつくとともに、主体性の育ちにつながります。
◇さらに発展させよう
<0歳後半~ ここまでおいで~>
カシャカシャ、ピッなど音を出して、
「おててちゃんのところまでおいでおいで~」
お子さんの目の高さで動かして、動きを促しましょう。
手を伸ばすかな? ハイハイでやってくるかな?
<1歳前後~ シナぷしゅとかくれんぼ>
はじめにシナぷしゅを見せ、「○○ちゃん、バイバイ~」と言いながら、おうちの方がシナぷしゅをさっと隠します。カーテンの陰やクッションの下、おもちゃ箱の中など、すぐに見つかるところがよいでしょう。
「シナぷしゅ、いないね。どこかな~?」
「ここかな? あれ、いない」「こっちかな?」
おうちの方と一緒に、お部屋の中を探します。
「どこかな、どこかな~」
「あったー!」
発見の喜びを共有しましょう。
1歳後半~ おててちゃんとみんなとお友だち
おててちゃんを見せながら、「おててちゃん、こんにちは。○○ちゃん、こんにちは」
「おててとおててで握手。仲よしになったね」
「おててちゃんと一緒にいるのは誰かな? これは? こっちは?」
くるま、ひよこ、くまなど、一つひとつ指さし、
「くま」「くるま」
「青。青い車」
「リボンは赤だね」
「青は、どれかな?」
絵と言葉が結びつくように指さしながら伝えましょう。
「くまさんとお友だち。いいこいいこ~」
「おばけさんとお友だち、いいこいいこ~」
「おててちゃんとお友だち」
お子さんの手のひらを重ねて
「あくしゅで、仲よしになったね」
描かれているものに親しみをもたせることで、より興味をもって言葉を習得していきます。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい! と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと