幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2023年9月号
アンパンマン おふろでジュースやさんW
レストランでおなじみのジュースサーバーがおふろで遊べるおもちゃになりました。お湯を入れてコップをセット。押したボタンの下からお湯がジャーッと出てくるしくみです。りんごがオレンジか好きな味を選んで、ジュースやさんごっこを楽しみましょう!
◇基本のあそび
おうちの方がお客さんになり、「ジュースをくださいな」とジュースやさんに出かけます。「りんごジュースをください」「オレンジジュースをください」などと注文し、お子さんにジュースを入れてもらいましょう。
◇言葉かけのヒント
「赤のコップ、オレンジのコップ。どちらにしますか?」
「赤いコップに、何のジュースを入れる?」
色を意識してみましょう。
「赤いコップと同じ色は、りんごジュース」
「オレンジ色のコップはオレンジジュースを入れましょう」
同じ色を合わせることで、色の認識を高めます。
「ボタンを押すとジュースが出るよ」「ずーっと押していると、ジュースがいっぱい出るね。ちょっとだけ押すと、ジュースが少しだけ出るね」
ジュースの量に注目してみます。
「何ジュースがいいですか?」「りんごジュース、甘いですよ~」
「くださいな。ジュースをいっぱい飲みたいです」
ジュースやさんになったり、お客さんになったりして、会話を楽しみます。
◇発達のアドバイス
1歳 器用に動く手を育てよう
ジューススタンドのボタンを押したり、コップに水を入れたり、ジャーッとこぼしたり。
お風呂で遊びながら手先をたくさん使いましょう。
はじめはぎこちない動きでも、くり返しやっているうちに、スムーズに手先が動くようになります。よく見ていると、指先に力を入れられるようになったり、手首を返して水をすくえるようになったり、手先の動き方が進化していくのがわかるでしょう。
2〜3歳 言葉のやりとりをたくさん経験しよう
ジュースやさんやお客さんになりきってイメージをふくらませるために、まずはおうちの方がやって見せ、お子さんがまねをするところから始めます。
「いらっしゃいませ」「ジュースをくださいな」「ありがとうございます」など言葉のやりとりをたくさん経験しながら、語彙を増やしていきましょう。役割を交代して、たくさん遊んでくださいね。
◇さらに発展させよう
1歳 コップですくって、ボタンを押して
ジューススタンドをお子さんの見える位置にセットして準備します。
「りんごジュースが空っぽです。入れてください」
お子さんがコップで水をすくってジュースを補充します。
「コップにジュースを入れます。ボタンを押してください」
「いっぱい入れてください~」
水をすくう、入れる、ボタンを押すなど、たくさん手を使って遊びましょう。
2~3歳 ジュース何杯いりますか
ジューススタンドを動かしながら「ジュース屋さんが来ましたよ。今日はここでお店を開きましょう」。お店をセットして、準備完了!
「いらっしゃいませ。ジュース何杯いりますか」「りんごジュースを1杯ください」「オレンジジュースを2杯ください」など、数を意識しながらジュースやさんごっこをしましょう。数を言うときは、1杯なら指を1、2杯なら指を2本立てると、理解が進みやすいです。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい! と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと