幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2024年8月号
アンパンマン ふんすいシャワーバケツDX
お子さまに大人気のおふろふろくは、アンパンマンとばいきんまんのかわいいバケツ2個セット。
お湯をすくってバケツを持ち上げると、アンパンマンは横の穴から、ばいきんまんは下の穴から、お湯がピューっと出てきます。
おふろ遊びはもちろん、お外の水遊びでも大活躍間違いなしですよ!
◇基本のあそび
おうちの方とお子さんがシャワーバケツをひとつずつ持ち、湯船のお湯をすくって持ち上げます。「どっちのお湯が早くなくなるかな?」と言い、「アンパンマンバケツ、がんばれ!」「ばいきんまんバケツ、負けるな!」と応援したり、バケツをクルクル回して盛りあげたりしながら、どちらのバケツのお湯が早くなくなるか観察しましょう。
◇言葉がけのヒント
「アンパンマンバケツのお湯は、どこからでてくるかな~」
声をかけてからお湯をすくい、出方を観察してみます。
「バイキンマンバケツはどうかな?」
よく見ることが発見につながります。
外での水遊び
「バケツを持ってぐるぐる回すと〇が描けるよ~。大きな〇を描いてみよう」
「流れたお水で絵が描けたね。へびみたいだね~」
バケツに水を入れて自分が動くと、地面に絵が描けることに気づかせ、遊びを広げていきましょう。
「お水、つめたいね」「お風呂のお湯はあったかいね」
様子を表す言葉を口に出して、伝えましょう。五感への刺激を言葉で表現することをおうちの方が実践してみせます。
「アンパンマンとばいきんまんがお風呂に入るんだって。一緒に入ろうね」
イヤイヤ期のお子さんをお風呂に誘うときに、このように声をかけてみてください。楽し誘いで気持ちを切り替え、イヤイヤを乗り切りましょう。
◇発達のアドバイス
1歳 五感で、水を感じよう
水道から出てくる水は冷たく感じます。バケツなどに入れて日向に置いた水は、だんだん温まってきます。ひんやりと冷たい水、ぬるくなっていく水、バシャバシャとしたときの水しぶき、きらきら光る水面など、五感で「水」を感じてみましょう。
まずは、おうちの方が触って、感じて、言葉にして伝えることから始めます。おもしろそう、やってみたいとお子さんが手を伸ばしてきたら、一緒に楽しんで。
五感をフルに使って遊び、楽しさを共有することで情緒が育ちます。
「ビショビショになったね。お着替えしようね」。それも「遊び」です。
2~3歳 子どもの好奇心を刺激しよう
「アンパンマンとばいきんまんのバケツ、どこから水がでてくるかな~」
2つのバケツの水の出方の違いを観察しながら、地面をぬらします。
「お水を流すと地面の色が変わるね。お日さまが当たると、だんだん消えるね。どうしてかな? 不思議だね」などと言葉をかけ、子どもの好奇心を刺激しましょう。
なぜ? どうして? と思う気持ちが子どもの探求心を育て、自分で考えて行動することにつながります。
◇遊び方のヒント
〇外遊び。お水を入れて歩いてみよう
まわりに危険なものがない、安全な場所を選びます。
バケツに水を入れたら、お子さんに「はいどうぞ」と渡します。お子さんは、バケツを振ったり、持ったまま歩いたり、自由に動きます。一つはおうちの方が持ち、動いて見せるのもよいでしょう。
「見て見て、地面に描けたよ。なんの形かな。おもしろいね」
動いた後に、地面に線が描けているのが楽しいですね。
「線が描けたね。でも、お日さまが当たると消えちゃうよ。不思議〜」
「もう一回やってみよう」
くり返し遊びましょう。
◯よーいドン! で魚をつかまえよう
発泡スチロールのトレーやスポンジを小さく切って「魚」に見立て、お風呂やプールに浮かべます。
おうちの方とお子さんが一つずつ、バケツを持ち、「よーいドンで、お魚をつかまえよう」。
プカプカ浮かぶものをすくうのは集中力が必要です。
「どっちがたくさんつかまえられたかな。数えてみよう」
2色の「魚」を用意し、「○○ちゃんは青のお魚、ママは白のお魚をつかまえるよ。よーいドン!」などと競争をしても楽しいですね。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい! と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと