子どもが野菜好きになる「魔法のレシピ」をスズキエミさんが伝授!
お子さんの野菜嫌いに悩むあなたへ。レシピとヒントを毎月お届けします!
栄養たっぷりの野菜を食べてほしい! そう思うのに、1~3歳頃は、子どもの“野菜嫌い”に悩まされる時期。そこでベビーブックでは、別冊付録の表紙で、料理家・スズキエミさんの「野菜の料理」を1年間連載いたします。
表紙のレシピ【ブロッコリーと卵のポテトサラダ】
ブロッコリーとじゃがいもを少量の水で“蒸し煮”に。
ゆでるのではなく蒸すので、栄養を逃さずに、甘みが増し、食感もやわらかくなります。子どもも食べやすい、新感覚のポテトサラダです。
『ベビーブック』2019年5月号・別冊表紙掲載
◆材料(2人分)
ブロッコリー 1/3個
じゃがいも 2個
水 120ml
ゆで卵 1個
【A】
塩 小さじ1/3
オリーブ油 小さじ2
*ゆで卵は「かたゆで」でも「半熟」でも、お好みで。
◆作り方
【1】じゃがいもは皮をむいて1.5㎝角に切り、水にさらす。ブロッコリーは親指大の小房に分け、茎の部分は小さく切る。
【2】厚手の鍋にじゃがいも、水を入れ、中火にかける。沸騰したら、フタをしてじゃがいもがやわらかくなるまで弱火で7分、ブロッコリーを加えてさらに10分蒸し煮にする(Point参照)。
【3】フタを取り、中火にして水分をとばし、【A】を加えてさっくりとあえる。卵を手で崩して加え、器に盛る。
*子ども用に酢を入れないレシピにしましたが、酸味が苦手でなければ、【A】と一緒に酢小さじ2も加えてください。
◆Point
じゃがいもをひたひたの水で蒸し煮にし、時間差でブロッコリーを加えると、1つの鍋で同時に火を通せます。できれば厚手の鍋のほうが、均一にやわらかくなります。
今月のテーマ「ブロッコリー」を子どもと楽しむために
(左)ポテトサラダのある食卓 (右)鶏ひき肉とブロッコリーのパスタ
https://www.instagram.com/suzukiemi.gohan/
蒸し煮は、つぶしたり、刻んだり、アレンジも自在
「ブロッコリーの蒸し煮は、つぶしてクリームチーズと混ぜ、サンドイッチにしても子どもは食べやすいと思います。刻んでひき肉(好みでしょうがも)と一緒に炒めて味つけすれば、そぼろ丼にしたり、パスタソースにもできます」
つぶしたり、刻んだり… 一度ダメだった野菜も、調理法を変えて試してみて!
1~3歳頃は、“クタクタ”のおいしさを味わえる時期
大人にとっては、シャキッとした食感が魅力のブロッコリー。ゆですぎると「ベチャッとして失敗した」と思ってしまうのですが、そこをあえて、クタクタの蒸し煮にするのがエミさん流です。
「離乳食時代に、ブロッコリーを形が崩れるまで煮てみたら、甘みが増して新しいおいしさに! 幼児期になっても、食感を生かすよりは、クタクタを味わうレシピが子どもにはおすすめです。湯でゆでるのではなく、少量の水で蒸すことで甘みやうまみが凝縮します。10分蒸し煮にするとホロッと崩れるやわらかさになりますが、かたさは好みで調節してくださいね」
表紙のレシピは、じゃがいもとあえることで、ブロッコリーの粒々した食感が気になる子にも食べやすそうです。
「粒々が苦手なら、水分量をふやして煮て、ミキサーにかけて『ブロッコリーとじゃがいものポタージュ』にすることもできます。昆布を加えて煮れば和風に、牛乳でのばせば洋風になりますよ」
教えてくれたのは
スズキエミさん
料理家。料理教室「暦ごはんの会」主宰。宮城県の米どころの農家に生まれ育つ。素材の持ち味を生かした、季節を感じられるレシピが人気。小学生の男の子のお母さん。
撮影/砂原 文 スタイリスト/黒木優子 構成・文/水口麻子