「おむつはずれ」はゆっくりでOK!【『ベビーブック2019年4月号』育児特集 番外編Q&A】

 

おむつはずれは、「子どもにとって無理なく進める」ことを大切にすれば、気持ちがグンと楽になります。

数多くのおむつはずしをサポートしてきた保育士の菊地知子先生が、読者の悩みにお答えします。

 

Q1 おしっこはトイレでできても、うんちはおむつでしたがります。どうすればいいですか?

Q2 おむつはずれは夏から始めた方がよいのでしょうか?

Q3 おもらしをしてしまったときは、どんな言葉をかければいいですか?

Q4 おねしょが続いているのですが、どうすればよいでしょうか?

Q5 トイレでできていたのに、下の子が生まれたらできなくなってしまいました。

Q6 おむつはずれが順調に進まないと、自分がダメな親のような気がして落ち込んでしまいます。

 

Q1  おしっこはトイレでできても、うんちはおむつでしたがります。どうすればいいですか?

A.

多くの場合は、トイレで用を足すことに慣れてくれば、うんちも自然とトイレでできるようになるので心配いりません。

うんちをおむつでしたがる子は、出た時点で教えてくれることが多いので、そのタイミングで「うんちが出てすっきりしたね」と声をかけておむつ替えを。

「おむつでしてはダメ!」と叱ると排便のリズムが崩れてしまうこともあるため、無理にトイレでさせようとはせず、しばらくそのまま見守りましょう。

 

Q2  おむつはずれは夏から始めた方がよいのでしょうか?

A.

「ひとりで歩ける」「大人の言うことがある程度わかり、おしっこしたいという意思表示ができる」「おしっこの間隔が2時間くらいあく」という3つの条件を満たしていれば、始める季節はいつでもかまいません。

逆に、子どもの心身の準備が整っていないのに、「夏だから」という理由で始めると、親子ともにストレスを感じてしまうこともあるので、いつ始めるかは子どもの様子をしっかり観察して判断するようにしましょう。

 

Q3  おもらしをしてしまったときは、どんな言葉をかければいいですか?

A.

「おしっこが出たね」と子どものありのままの状態を受け止めてから、「きれいにするから大丈夫だよ」と子どもが安心できるような言葉をかけてあげましょう。

叱ったり、ネガティブな言葉で責めたりせずに、おもらしは「よくあること」と考えてさらっと受け流すことが大切です。

おうちの方の負担を減らせるように、フローリングマットを敷くなどして掃除のしやすい環境を整えておくのもよいでしょう。

 

Q4  おねしょが続いているのですが、どうすればよいでしょうか?

A.

子どもが朝までぐっすりと眠れることを第一に考え、トイレのために途中で起きなくてもよいように、夜の間はおむつを使いましょう。

おうちの方の不安やあせりが子どもに伝わると、そのストレスがおねしょの原因になることもあるので、「そのうちにしなくなるから大丈夫」とおおらかに考えることが大切です。

寝る前に水分をたくさんとることは控える、生活リズムを整えるといったことを心がけながら、しばらく様子を見るようにしましょう。

 

Q5 トイレでできていたのに、下の子が生まれたらできなくなってしまいました。

A.

これは一過性のことなので、できなくなってしまった理由を子どもに尋ねたり、深く考え込んだりする必要はありません。

おうちの方の気持ちにゆとりがないときは、無理せずにしばらくはおむつですごすようにしましょう。

おうちの方が下の子のお世話をするときにお手伝いをお願いすると、下の子がいる生活を自然と受け入れられるようになり、トイレのペースも少しずつ元に戻っていくはずです。

 

Q6  おむつはずれが順調に進まないと、自分がダメな親のような気がして落ち込んでしまいます。

A.

おむつがはずれる時期は、それぞれの子に適したタイミングがあるので、早ければいいというわけではありません。

「2歳になったのに」とあせりを感じたときは、「まだ2歳なのだから、これからできるようになる」と考えて。

子育て支援センターなどのスタッフに相談してみると、「あたたかく見守ってくれる人もいるんだな」と実感できて、気持ちが落ち着くかもしれません。まずはおうちの方自身が、自分にやさしくなってくださいね。

 

 

『ベビーブック』2019年4月号別冊付録「café BB」では、おむつ卒業までのステップや心掛けることを詳しく解説しています。ママ、パパ、子どもが笑顔でいるための秘訣も盛りだくさん!

ぜひチェックしてみてくださいね。

 

イラスト/おおたきょうこ 構成/童夢

 

 

監修/菊地 知子先生

お茶の水女子大学いずみナーサリー主任保育士。生後6か月から満3歳までの子どもの保育を行うとともに、乳幼児保育の研究にも取り組む。

 

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