幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2021年7・8月号
アンパンマン&ばいきんまんのこえがする!おはなにタッチ♪ おしゃべりシート
アンパンマン、ばいきんまん、いぬ、ねこ、それぞれの鼻を押すと、おしゃべりや鳴き声がするおしゃべりシート。指先でタッチすると音が流れるので、指先の運動能力やリズム感も養えます。
◇基本の遊び
アンパンマンやいぬなどの鼻を押し、おしゃべりや鳴き声を聞いて楽しみます。
◇言葉かけのヒント
「みんなのおはなはどこかな?」
おうちの方が声色を変えて
「ワンワン、ぼくの鼻をタッチして!」「鼻を押してくれたら鳴き声が聞こえるよ」
「ばいきんまんはなんて言ってるかな? 聞いてみよう」
「ねこさんの声も聞きたいな~」
ほかのキャラクターや動物の鼻も押してみるよう促します。
「ねこ、ねこと言ったら、ねこのおはなを2回押してね」
◇発達のアドバイス
<1歳 音を出す楽しさを味わわせよう>
音が出るものに興味を示す時期です。まずは自由にキャラクターたちの鼻を押してもらい、音が出る楽しさを体験させましょう。自分の行動が「音がする」という結果につながることがわかると、どんどんやりたくなります。まずは自由にやらせることで、主体性や意欲を育みましょう。おうちの方も一緒に音を出し、楽しさを共有してください。
<2~3歳 聞く力につなげよう>
「いぬ、いぬ」「ねこ、アンパンマン」などとおうちの方が言った順番でおはなを押してみましょう。耳で聞き、理解し、行動に移すという経験になります。人の話に「何を言うのかな?」と耳を傾けて聞く練習にもなりますね。「聞く力」を身に着けることは、この先の学びの姿勢にもつながっていきます。
◇さらに発展させよう!
1歳 お返事遊び
おうちの方が「いぬさん!」と呼びかけながら、シートのいぬの鼻を押します。「『いぬさん』って呼んだら、『ワンワン!』ってお返事したね」「ほかのみんなも名前を呼ばれたらお返事するかな?」と言い、「アンパンマン!」などと呼びかけてからそれぞれの鼻をお子さんに押してもらいます。
「みんなお返事したね。今度は誰にしようかな?」「○○ちゃん、ぴっ!」とお子さんの名前を呼んでから鼻をタッチし、「はーい!」と返事をしてもらいます。返事ができないときはおうちの方がお子さんの手を持ち上げながら「はーい!」と言いましょう。「今度はママって呼んでお鼻をタッチしてね」と言い、お子さんに鼻をタッチされたら、「はーい!」と返事しましょう。
2~3歳 よーいドンでボタンにタッチ、音に合わせてからだあそび
音に合わせて、全身を使って遊びましょう。
まず、それぞれの音に合わせて、からだの動きを決めておきます。
例えば、「にゃ~にゃ~」はハイハイ、「ワンワン」は小さくジャンプ、「ぼく、アンパンマン!」は両手を左右に大きく広げて飛行機のポーズで部屋を1周、「おれさま、ばいきんまん!」は両手を頭の上で角のように立ててかに歩き、など。
次に、おしゃべりシートを少し離れたところに置き、「よーいドン」の合図でシートまで行って、先に着いた人がボタンを一つタッチします。音が聞こえたら、親子で一緒にその音に合わせて動きます。音を聞いたらすぐに動くことで、集中力や瞬発力が養われます。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい! と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと