幼児教育のプロが指南
ふろくは遊び方しだいで、もっと楽しく! もっと学びに活用できます。
ここでは、お子さんの発達をふまえた遊び方や言葉かけをプロがアドバイス。
おうちの方と一緒に、楽しく遊んで学びましょう。お子さんの力がぐんぐん育ちますよ!
2022年10・11月合併号
アンパンマン たべものやさん いっぱい! はめえ
集中力や考える力を育む知育おもちゃ「はめえ」は、ベビー世代に大人気! アンパンマンとなかまたちのピースを同じ絵のところにはめて、絵合わせ遊びを楽しみます。手先の器用さも育ちますよ。
◇基本の遊び
キャラクターのピースを台紙からはずして、並べて置きます。台紙に描いてあるキャラクターを見せて、同じものをピースの中から探し「ぴったんこ」になるようにはめて、パズル遊びをします。台紙の裏面は、食べものやさんがたくさん並んでいるので、ピースを人形のように動かしてごっこ遊びが楽しめます。
◇言葉かけのヒント
「しょくぱんまんはちょっと大きいね。あかちゃんまんは小さいね。」
「バタコさんのまわりはピンク色」「メロンパンナちゃんのまわりはオレンジ色だね」
ピースの大きさや色などに注目させます。
「アンパンマンはここだね。『ぴったんこ』って、はまるかな? 」
形を合わせてぴったりはまる感覚を覚えましょう。お子さんが試行錯誤しているときは見守ります。
「最後はみんなをはめてあげよう。ぜんぶはまると気持ちがいいね。ぱたんと閉じてバイバイ~」
ピースを全部はめると、すっきりして気持ちがいいという感覚を養い、片づけの習慣につなげていきます。
◇発達のアドバイス
1歳 見る力、指先の感覚を育てよう
はめえのピースをテーブルの上に並べ、「アンパンマンはどこ?」などと聞き、お子さんに探してもらいます。なじみのあるキャラクター5個くらいから始めるとよいでしょう。どこにあるか、よく見て探し、「あった!」という発見の喜びを親子で共有しましょう。
ピースをはめるときは、おうちの方と一緒に場所を探し、見つけたら「同じだね」と確認します。じっくりとものを見る力をつけるとともに、ピースをはめる作業を通して、指先の器用さを育てます。
2~3歳 取り組み、やり遂げる経験をしよう
「ここかな?」「こっちかな?」と試行錯誤をくり返し、はめえ遊びを楽しみます。うまくはまったときの「できた!」という達成感を味わうことが大切です。幼児期に「楽しい!」「できた!」と思える経験を重ねることで、最後までやり遂げる力や新しいことに挑戦する意欲が身につきます。
◇さらに発展させよう
1歳 「誰かな?」「いないいないばあ!」
なじみのあるキャラクター5つのピースを裏面にして置きます。一つを指さし、後ろ姿を見て「これは誰かな~?」と、親子で予想します。「いないいない…ばあ!」で表に返し、「アンパンマンだったね!」。全部が表面になったら、ピースをはめましょう。
2~3歳 誰とごはんを食べようかな。
台紙を裏面にし、ごっこ遊びをします。
「ジャムおじさんが一人でごはんを食べているよ。ジャムおじさんと一緒にごはんを食べる人、このテーブルに座ってください」などと声をかけ、好きなキャラクターのピースを動かしましょう。小さな穴にピースを立てることで、手先の器用さが育ちます。
ごっこ遊びが終わったら、「食べ物やさんはおしまいです。また明日、お店に来てください」。台紙を裏返し、全部のピースをはめて片づけます。「こんなにたくさん『ぴったんこ』できるかな? 半分ずつ競争しよう」
ピースをおうちの方と分けて、どちらが早くはめられるか、競争してもいいですね。
教えてくれたのは
こんぺいと幼児教室 教室代表・斉藤明美さん
食べることを通して子どもたちの五感を育む「台所のある幼児教室」。食育を中心として、楽しい! もっとやりたい! と子どもが夢中になって活動する経験を重ね、「学びに向かう力」を育てていきます。
イラスト/AZU 構成・文/株式会社こんぺいとぷらねっと