作/たけがみたえ
小学館
2024年4月24日(水)発売
AB判・40P
定価1760円(10%税込)
動物や昆虫など生き物の命の輝きを力強く描く木版画家・たけがみたえの創作絵本
【あらすじ】
すがすがしく晴れた朝。窓辺のこけしの元に、さまざまな生き物がやってきます。
みんな、「いてもたってもいられない」様子で、生き生きと命を謳歌しています。
キジバトのごふうふは、朝から高らかにうたいます。
ミツバチさんは、花粉がたくさんとれてご満悦です。
それを見ていた窓辺のこけしは、ふと、自分の中の「いてもたってもいられない」気持ちに気づきます。自分の内側から湧き起こるわくわく、うずうずする気持ちがはっきりと分かったそのとき、こけしにあっと驚くことが起こります・・・・・・。続きは絵本で。
【絵本作家たけがみたえさんからのメッセージ】
いてもたってもは、無敵です!
春夏秋冬、「あーーーいてもたってもいられない!」、この気持ちは突如やってきます。
まだまだ寒い2月中旬の雑木林。枯れ葉の中からポッと目に飛び込むクリーミーなキミドリ色。あ、あれは…ふきのとう‼
見つけた瞬間私の心はときめき、「いてもたってもいられない」気持ちがこみ上げます。
ひとつ見つけると、ふたつ、みっつ、よっつ。あっちにもこっちにもふきのとうが目に飛び込んできて、もうだれにも止められません。
ビニール袋はずっしりと重くなり気がつけば体もポカポカ汗ばむほどに。
採って、においを嗅いで、集めて、食べて。なんとも至福です。
たったひとつのふきのとうからこんなにも喜びが広がります。
それから展覧会にて。
棟方志功の本物の板画を見ました。
和紙に刷られた板画の表面は凸凹していたり、インクがかすれていたり、にじんでいたり、まるで踊っているようです。画像や映像だけではわからない魅力が目に飛び込みます。
なんてかっこいいんだ、なんて楽しいんだ、私の心はときめき、今すぐに作品をつくりたい! と、またもや「いてもたってもいられない」気持ちになり創作意欲が掻き立てられます。
だけど、こんなにもおおきな力がみなぎる感情なのに タイミングを逃したり躊躇したり後回しにすると、あっという間に薄れてしまう儚さもあります。
だからこそ、「いてもたってもいられない」気持ちにフッと乗っかれた日は最高です。楽しいです。自慢です。
私の新しい絵本『いてもたっても』は、そんな気持ちをまだ知らないこけしが主人公です。
こけしの元には、いてもたってもいられない気持ちに掻き立てられた生き物たちが 次々とやってきます。こけしにとってはみんなが興奮している意味がわかりません。
いてもたってもいられないって、なにごと? 楽しいの? 美味しいの? なんなの?! そんな興味をきっかけにこけしの心はだんだんだんだん動き出し…。
「いてもたってもいられない」、この気持ちは無敵です!
【著者プロフィール】
たけがみたえ
1986年東京都生まれ。和光大学表現学部芸術学科卒業。木版画家、絵本作家。
2007 年に長野で牛にかこまれたときの衝撃から、生き物と目があった瞬間の「見たら見られた」をテーマに木版画を制作。個展、グループ展での作品発表も多数。2017年『マンボウひまな日』(絵本館)で絵本作家デビュー。主な作品に『みたらみられた』(アリス館)、『あめちゃん』『きょうは泣き虫』(好学社)、『うみのあじ』『わたしはかわいいマヌルネコ』(あかね書房)、『だんだんだんだん』(ひさかたチャイルド)、「むしのたまごシリーズ」(童心社)などがある。
【たけがみたえ流 版画絵本制作ムービー】
【イベントのご案内】
たけがみたえ 『いてもたっても』発売記念イベント、開催決定!
たけがみたえの鮮やかで力強い作品を、間近でご堪能ください。
『いてもたっても たけがみたえも』展
マーケットギャラリーにて、スペシャルエディション版画や私家版グッズを展示即売。
5月1日(水)~5月15日(水) 11:00-18:00
*5月1日(水)14:00-16:00 ライブカービングのインスタLIVE開催!
作者たけがみたえさんが、おしゃべりしながら、「いてもたってもこけし」版画を製作します。製作した版画は、枚数限定で販売します。
たけがみたえ こけし絵本『いてもたっても』原画展
『いてもたっても』の鮮やかでパワフルな絵本原画を全点展示します。
6月13日(木)~7月1日(月)12:00-19:00 (火・水は定休)
*<えかきのこけし展>との同時開催。
たけがみたえ流 版画絵本 制作展
9月18日(水)~10月1日(火)平日11:00-21:30 土日祝10:00-21:00 *最終日は17:00まで
絵本『いてもたっても』の絵本原画全点と、独特の制作過程が分かる資料を展示します。